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∠TRIGGER

ベストアルバムから1年5か月ぶり、久ぶりの新作です。
全て作詞・作曲がメンバー自身によるものになっています。
前年にメジャーデビュー10周年を迎え、節目の作品。
いろんな意味で「きっかけ」のアルバムにしたかったそうです。

∠RECIEVER
オープニングナンバーにふさわしいスケール感。
詞もテーマ性の大きなものになっています。
晴一さん曰く、「恋愛以外の表現にも挑戦したかった」とのことで、
スマトラ沖地震と津波のことを考えた時に書いたものだそうです。
3.11が起きる1年前に発表された曲ですが、
あの頃はまさか、本当に自分の足下で起こるとは思わなかったですね。

アニマロッサ
アニメ「BLEACH」のオープニングテーマでした。
アニマロッサとはイタリア語で、「赤い魂」という意味で、
昭仁さん曰く「男臭い曲」、晴一さん曰く「男らしい曲」とのこと。
確かに拳を突き上げたくなるような感じ。

瞳の奥をのぞかせて
昭仁さんが「異国情緒の漂う曲」と言っていたように、
確かに独特の雰囲気があります。
どんな人が聴いても聞き覚えがあるような、世界のどこかの国の伝統的な旋律のイメージ。
そこに、ロックでポップなサビのメロディーが融合しています。
ドラマの主題歌だったのですが、晴一さん曰く、
大人のドラマに合うように、心の影と光をテーマに書いてみたそうです。

ネガポジ
ポルノ初のデジタル・ディスコ曲で、
効果音としてパーティーノイズが取り入れられています。
爽快に弾けるナンバー。
生真面目な日本人、なかなかハメを外せない大人たちにも、
ぜひ聞いて、弾けちゃってほしいです。

クリシェ
クリシェとは、「常套句」「決まり文句」を意味し、
晴一さん曰く、「どこにでもある言葉で歌詞を書け」という、
周りのプレッシャーを受けて、それに挑戦した曲だそうです。
特徴的な音が欲しいとして、チェロが参加しています。
このチェロはまるでバイオリンのように音を刻むので、
チェロだって言われるまで気づきませんでした。

IN THE DARK
歌詞は「暗闇」を擬人化して書いていて、なんと文学的なセンス!
晴一さんが変化を求めた際、それを良しとしない人たちへの、
葛藤に対する意思表示として作った曲だそうです。
伴奏部分ではフリューゲルホルンが使用されています。

MONSTER
前トラックのイントロに続いて始まる、本編の曲。
イントロ部分ではアニメ調の構成で、
声優の水樹奈々さんとゆかなさんが声を担当しています。
また、晴一さんはオペレーター、昭仁さんは爆発に巻き込まれる役で参加していて、
二人ともアフレコデビュー!
世界観は「まんまエヴァンゲリオン」な感じで構成してもらったそうで、
確かにこんなシーンあったな~、とエヴァファンも頷けます。

そんなこだわりの導入から始まる曲。
曲のイメージは「ポップロック」。
歌詞については、昭仁さん曰く、
晴一さんの曲に詞をつける機会も多くないため、
自問自答を詞にしたとのことです。

その詞の中で、「決着」を「けり」と読ませているのですが、
導入部分の台詞でもあったんですけど、これはキーワード。
エヴァの劇場版で、ミサトがシンジに言うんですよね、「ケリをつけなさい」って。
ミサトが最期、シンジをエヴァに送り出すシーン。ここは泣けたなぁ。

この胸を、愛を射よ
作曲を担当した晴一さん曰く、「たっぷりと感情を込められる曲を作りたかった」とのこと。
包み込むような愛情表現もあるけど、この曲では男らしい愛情表現をしたかった、と。
昭仁さんの力強い歌声で歌い上げられて、胸を打たれるのは、
男の人の愛情を感じるからなのでしょう。

曖昧なひとたち
詞は、草食系を書いたのではなく、曖昧なものへの希望を込めていて、
すぐに答えを出したがる現代への提案だそうです。
たわいもなく、カフェテラスで過ごす感じにリアリティがあって、
その光景がありありと浮かんできます。
ついつい長居しちゃうこと、ありますよね。
ところで、昭仁さんは文字を見つめていたら、「曖昧」の中に「愛」があったと気づいたそうで、
歌詞にもそのまま書かれています。
そんな人が書いた曲だと思うと、何だかよけいにまたほっこりしました。

光の矢
源義経が源平合戦の一ノ谷の戦いで戦ったときの話をベースに書こうと、
チャレンジした曲。
完成した曲は、まるで2.5次元みたいに、カッコイイ!
ステージ上で映えそうな曲です。

今宵、月が見えずとも
デビュー10周年の翌日に発売されたシングル。
10周年を区切りに、自分で世の中に強くアピールできる曲を作りたくて、
狙って書いたそうです。
タイトルも、メロディも、全てがキャッチ―。

「BLEACH」の劇場版の主題歌でもありました。
おかげで知名度も高く、「月にまつわる名曲」にも選ばれ、
名実ともにポルノの代表曲です。

ロスト
当時から9年前に亡くなった昭仁さんのお母様のことを歌った曲。
その当時から9年前というと、2001年頃になるはずで、
ヒット曲を次々と出し、まさに勢いに乗っていた時期ですね。
ここまで時間がかかったのは、自分のスキルの問題と良い楽曲に出会えなかったことで、
歌にできなかったとのこと。
それまでの間、心の整理をしたり、いろんな内的プロセスを経て、
一つのかたちにすることができたのではないか、と思います。



∠TRIGGER

∠TRIGGER

  • アーティスト: ポルノグラフィティ
  • 出版社/メーカー: SE
  • 発売日: 2010/03/24
  • メディア: CD


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COLORS

過去にリリースした楽曲の中から、タイトルに居ろが反映された曲を収録した、
ちょっと変わった趣向のコンピレーションアルバム。
そういえば愛内さんの曲には、色にまつわる曲が多いのです。
全てシングルのカップリング曲およびアルバム曲からの選曲なので、
隠れた名曲のコレクションです。
曲順が、ジャケットを見てもらえればわかるのですが、
黒から赤へ、虹色のグラデーションの順になっているのも面白い。

※アルバム収録曲については過去にレビュー済みなので、割愛します。


Black eyes, Blue tears
1stシングル「Close To Your Heart」カップリング曲。
デビューシングルですよ。懐かしいですね。
まさかこういうかたちでアルバム音源で聴けるとは思いませんでした。
声がとっても初々しいけど、高音の歌唱力は圧巻。

Painted Black
2ndアルバム「POWER OF WORDS」に収録。

little grey mermaid
12thシングル「風のない海で抱きしめて」のカップリング曲。
海からじっと陸を見つめる人魚のように、
口を閉ざした決意、覚悟。
本当に守りたい大切なものは、それほどまでの意志が必要なのです。

Silver hide and seek
15thシングル「空気」カップリング曲。
子供の頃からおなじみの「かくれんぼ」。
これがこんな深みのある洞察に繋がるなんて。
作り笑いは泣き顔より、人を悲しませるものだというのは、
心に刺さりました。

Rainbow
6thシングル「Run up」カップリング曲。
虹色ってちょっと反則っぽいけど。
突き抜けるような高音と、暖かいグルーヴ感で、
まるで心に虹がかかったように、晴れやかな気持ちになります。

marble
30thシングル「STORY/SUMMER LIGHT」通常盤カップリング曲。
これまたマーブルなんて、反則っぽいけど。
いろんな色を混ぜていく、誰かの影響で染まっていくって、
とても包容力があることだと思って。
暖かい気持ちになるのでした。

pink baby's breath
9thシングル「I can't stop my love for you」カップリング曲。
2ndアルバム「POWER OF WORDS」にも収録されていましたね。
そちらはアルバムバージョンでしたが、こちらはシングルに収録されていたオリジナル。

さくら色
6thアルバム「TRIP」収録曲。

Lavender Rain
17thシングル「START」カップリング曲。
雨には浄化作用があると、常々いろんなところで言ってる気がするのですが、
この曲もそんな作用があるひとつだと思います。
癒し効果のあるラベンダーに、全てを洗い流す土砂降りの雨。
カタルシス効果が見込まれます。

purple haze
3rdシングル「Ohh! Paradise Taste!!」カップリング曲。
初期の頃の作品なので、当時のバリバリのダンサブル路線。
そのためか、ちょっと声の質も今よりは硬いのですが、
無機質なクールさを演出するのには良かったのかも!?
途中に入る台詞の部分なんで、まさにイマドキの若者の叫びという感じでした。

green way
5thシングル「FAITH」カップリング曲。
そよ風が吹くように、心地よく流れていくメロディー。
新緑の季節にピッタリ。
発表された当時もそんな季節でしたね。

キラキラ
17thシングル「START」カップリング曲。
「キラキラ」って何色!?
透き通るように輝く空や水の色、新緑に輝く緑と太陽の光…
いろんな想像ができますけど、人それぞれ思う心象があるはずです。
「いい日になりそうな気がする」っていう、あの感覚。
よく周りを見て、感じて、心に幸せを感じていたいです。

yellow carpet
24thシングル「Mint」カップリング曲。
銀杏並木の道が、イエローカーペットとなって
幸せへの道へつながっていく情景を描いたロックナンバー。
なんて抒情的な世界観なんだ!
それがまたあえてのロックに乗せられて、
力強い一歩を踏み出せます!

golden moonlight
2ndシングル「It's crazy for you」カップリング曲。
これまた初期の頃で、パワフル!
この頃からダイナミックな歌声には圧倒されました。

光色のかけら
4thシングル「恋はスリル、ショック、サスペンス」カップリング曲。
コナンのパラパラで大ヒットしたシングルで、
愛内さんの知名度が一気にあがりました。
そのカップリングは、クールなパラパラと打って変わった、
明るいアップテンポなナンバー。
前向きな歌詞にとても力強く背中を押されたのですが、
この曲の歌詞ももちろん、愛内さんご自身によるもの。
歌唱力だけじゃなく、言葉の表現力もあって、
アイドル的な存在ではなく、本物のアーティストだ!と思ったのでした。
しかしこの曲のメロディーは、高音でアップダウンがあって、
とてもスタミナがないと歌えないです。

Ruby stars
14thシングル「Over Shine」カップリング曲。
愛内さんがファンから力を貰う立場で、タイトルではそのファンを宝石や星に喩えました。
ちなみにルビーは愛内さんの誕生石。
私も同じ誕生日なので、私にとってもおなじみの石です。
ついつい誕生石を選んでしまうというか、何だか安心感があるんですよね。

Red Bonds
10thシングル「Sincerely Yours/Can you feel the POWER OF WORDS?」カップリング曲。
情熱的なメロディーにのせて、愛内さんが熱い想いを歌います。
彼女が歌声に込める想いが、熱く伝わってきます。



COLORS

COLORS

  • アーティスト: 愛内里菜
  • 出版社/メーカー: GIZA
  • 発売日: 2010/03/24
  • メディア: CD


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タグ:愛内里菜
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CHANGE

オリジナルアルバムとしては、前作から約2年ぶりなのですが、
初期のELTファンには嬉しいプレゼントが!
元メンバーの五十嵐充さんをサウンドプロデューサーに迎えていて、
2000年の3rdアルバム「eternity」以来、10年ぶりにアルバム製作に参加されたのです!
五十嵐さんが作詞や作曲した曲が多数収録されていて、
全曲がプログラミング主体となっています。
これはもう、デビュー当時のファンからしてみたら、懐かしく感じることでしょう。
でも古臭くなく、ちゃんと時代とともに新しく聞こえるのです。

Change
アルバム表題曲。
そういえばELTがこれまで発売してきたアルバムで、
表題曲というのは無かったかも。
歌詞の中に何度も出てくる「青い空」がキーワードで、
お天気のいい日中にFMからそっと流れてきそうな、
とても軽やかで爽やかな曲です。

青い煌めき
タイトルの色彩からもわかるように、
五感をフル活用した歌詞が印象的。
とても切ない歌詞なのですが
実際にもそういう時の記憶や感情って、
五感と結びついていて、ふとしたキッカケで甦るんですよね。

spearmint
作詞も五十嵐さんが手掛けていて、なんとELT脱退以来9年ぶり!
でも何となく歌詞の感じが前とは違うような…。
そりゃこれだけ年月が経ってれば当たり前なんだけど。
もっちーの影響があるのかなって雰囲気がしました。

忘れえぬ人
春は出逢いと別れの季節。
そんな季節にピッタリの曲です。
桜の花は、どうしてこうも、
別れのシチュエーションに花を添えるのでしょう。

12ヶ月
五十嵐さんは作詞のみの担当で、外部の作曲家による作曲というのは、珍しい体制です。
タイトルの通り、毎月毎月を振り返っていく歌詞は、
まるでカレンダーをめくっているよう。
少女の成長物語のようなところもって、
どの季節も大切な思い出がつまっている。
そういうのっていいですよね。人生を大事に生きてる気がします。
年度末のひとくくりとして、聴いてみては?

真夜中のハイウェイ
ちょっと懐かしい感じのするメロディと、
ちょっと前のドラマのような世界観がノスタルジー。
そしてアレンジが、初期のELTっぽくて、これまた懐かしさを惹き出します。

DREAM GOES ON
その前に発売されていたオールタイムベストにも収録されていました。
前回のベストアルバムでのレビューでも書いたかもしれませんが、
この曲を聞いた時、インパクトあるデジタルサウンドと、独特のリズム感で、
一気に初期ELTを思い出して、嬉しくなったのでした!
歌詞がまた絶妙に背中を押してくれまして。
改めて、自分の道を歩もうと思ったのでした。

スケッチブック
心の中にスケッチブックがあって、
その時々に感じたこと、言いたいことを書き留めていく。
それってすごく大事なこと。
本当、その時に、フレッシュなうちに書き留めておかないと忘れちゃうんだよね。
私は心の中の記憶容量が怪しいので、なるべく文字にするようにしています。
各種ブログなどもそのひとつ。

蓮 -れん-
生命力の偉大さを感じる、壮大な曲です。
そこにもっちーらしい、優しさや温かさに包まれるような、
愛あふれる1曲でもある。

冷たい雨
こちらもその前のオールタイムベストにも収録。
キャッチコピーは「この冬一番のナキウタ」とうたわれたとおり、泣けます。沁みます。



CHANGE

CHANGE

  • アーティスト: Every Little Thing
  • 出版社/メーカー: avex trax
  • 発売日: 2010/03/24
  • メディア: CD


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Red Moon

「空の境界」プロジェクトから離れて、
より自由な表現と新たなハーモニーが集められています。
どの曲も本当に息ピッタリで、見事な融合なのですが、
そんな3人が去年結局解散してしまったのは本当に残念。
また聴きたいな。

red moon
壮大なストリングスと重低音にのせる、大迫力のハーモニー。
とにかく声の圧がスゴイ!
ストリングスに全く負けてないのです。
3人のあの華奢な身体のどこからこんな力が!と思うくらい。

光の旋律
軽くステップを踏みたくなるような明るい曲。
AメロのHikaruさんの明るい声がまた、ピッタリです。
Karafinaは曲調によってメインボーカルが変わるのが魅力ですよね。
アニメとのタイアップの関係で、「空の音」がキーワードとなっています。

テトテトメトメ
エキゾチックでミステリアスな曲。
声の重なり方も独特な魅力があります。
妖艶なハーモニーが斬新。

fantasia
予想外にも激しい曲ですが、
めくるめくファンタジーの世界へ、
いつの間にか誘われているような気がします。

春は黄金の夢の中
もうすぐ春。
今の時期に聴きたくなりますね。
暖かい光の差す、爛漫の花が咲いた春が、
待ち遠しくなります。

Kyrie
梶浦さんの作品の中で時々あるクールな曲調。
3人のハーモニーが轟いて、
颯爽と吹き抜けていきます。

闇の唄
ダークな重低音に負けない、パワフルなハーモニー。
音の圧に圧倒されます。
Aメロのkeikoさんの低音から始まり、
サビに向けて高音になっていく幅にも、ゾクゾクします。

星の揺
お祭りのような、和の音とリズムがあって、
どこか懐かしい感覚がするのは、私だけでしょうか。
そういえば私は未だに地元の夏祭りを見に行くし、
身体に刻まれた感覚なんでしょうね。

storia
「歴史秘話ヒストリア」のテーマソング。
原曲はインストで、いわゆる梶浦語という、意味のない言葉で歌われていました。
明るいHikaruさんのAメロと、伸びのあるWakanaさんの壮大なサビ。
歴史番組にふさわしい大スペクタクル。

intermezzo
ラジオやアナログレコードから聞こえてくるような加工がしてあって、
とても趣があります。
まるで小説を読んでいるような世界観。

progressive
激しいロックに、心の叫びをのせて。
パワフルなハーモニーとサウンドに、かなりパワーもらえます。

Lacrimosa
アニメ「黒執事」のテーマソングで、世界観たっぷり。
さながらレクイエムのような曲です。
WakanaさんとKeikoさんの絶妙なハーモニーが素敵。

I have a dream
ストレートに、夢を持つ人への応援歌。
その当時、夢追い人の私は、ひどく共感したのでした。
今はまた別の夢を持っていて、しっかり背中を押してもらっています。



Red Moon

Red Moon

  • アーティスト: Kalafina
  • 出版社/メーカー: SE
  • 発売日: 2010/03/17
  • メディア: CD


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タグ:kalafina
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kikUUiki

タイトルは漢字で表記すると「汽空域」。
海水と淡水が交わる水域「汽水域」から造られた造語。
本来相容れないものが混ざり合うところという意味が込められています。
「混ざり合わないものが混ざり合う感覚や磨く、いい意味の違和感」といったものが、
1曲目の「intro=汽空域」というインスト曲で表現され、
このアルバムの世界観を説明するものとなっています。

以下、2曲目からレビューします。



世の中には哲学や思想をもって生きている人がいるけど、
果たしてそれは自分から発信したものなのか?
実は社会や何かのコミュニティから得ただけのものであって、
その中で踊らされているだけなのではないか?
そして踊らされていることに気付いていないのではないか?
といったテーマに基づいて歌詞が書かれました。
「ポップでありつつサイケである」ことを目指して楽曲のアレンジが行われています。
曲中のコーラスはサカナクションのチーム全員(スタッフ含む)で録音したもの。

YES NO
答えだけ見てしまうと「YES」か「NO」になるのだけど、
そこに至るまでの過程も重要なんじゃないかって思って。
即答の「YES」なのか、
いろいろ考えを巡らせていろんな懸念を乗り越えた故での「YES」なのか、
そもそも望まない渋々の「YES」なのか。
言わせたもの勝ちみたいな態度をとるのが、どうかなって思う。
言葉なんて記号でしかないんですよ。
これは最近個人的に体験した私の愚痴。

アルクアラウンド
サウンドは1980年代のダンスミュージックと、
1960年代のフォークソングを彷彿させる郷愁感あるものに仕上げ、
全体のアレンジは、YMOやゴダイゴなどを彷彿させるようなアレンジがされています。
そこに、繊細に紡ぎ出された青年の葛藤をつづった詞が乗り、
サビでは強い意志が込められたパッセージが繰り返されます。
耳馴染みよく、幅広いリスナーに受け入れやすいと思うし、実際そうなったのですが、
サカナクションがやりたいことは、こういうことじゃない。
この曲はサカナクションの表現のあくまで一部。
ただ、入り口としては良いと思うし、そこからアルバムを聴いて、
サカナクション全体の世界観も伝わればいいなと思います。

Klee
サビの「クレー」というのは、20世紀のスイスの画家「パウン・クレー」のことを指します。
いつもながら山口さんの引き出しの多さには驚かされます。
あらゆる表現活動に通じているのではないかと。
歌詞を歌詞としてとらえていなく、俳句を書くような感じ。
もっと文学的なものと捉えているのが、この曲からもわかりました。

アンダー
物事とか事象とか、真相に深く深く沈みこんでいく。
「更なる上を目指していこう」と向上心をあおるものはあっても、
こういう内省的な価値観はなかなか珍しいなって。
内省だからこそ表に出にくいものだとは思いますが。
いや、でも大事ですよ。内省。

シーラカンスと僕
独特なタイトルが、何となく山口さんらしいな、と。
空を海、雲は泡だとして、その深い海の底=地表に生きる自分を、
深海魚にたとえる発想には脱帽です。
ありえないけど、しっくりしたイメージが浮かびました。

明日から
「明日は明日」ってよく言っちゃう。
あまりにもダメダメだった時に、
「明日から」ってリセットしたくなる気持ちから。
そうやってリセットを繰り返して、時間を流している気がする。

表参道26時
歌詞をフィクションで書くことに挑戦した曲。
山口さんご本人は書きながら笑ってしまったそうで、
ご本人曰く「バービーボーイズのような世界観になった」とおっしゃっています。
山口さんにとって日常的な行為が真逆なアプローチになることで、
やりにくさや照れくささもあったのかな!?なんて思ったり。


言葉もアレンジもムダをそぎ落として、
サカナクションらしさについてバンドでアプローチした故にできた楽曲。
確かに、歌詞もサウンドもかなりシンプル。

目が明く藍色
アルバムのリードナンバーで、
アルバムテーマである「汽空域」をこの1曲で表現しています。
山口さんが構想9年を経て完成させた楽曲。
これが今のサカナクションであり、
今後のサカナクションの始まりでもある曲と断言できる楽曲だそうです。
だからこそ、このアルバムのクライマックスにピッタリ。

ちなみに、タイトルの「目が明く藍色」というのは、
山口さんが高校生のときに見た夢で登場した女性が言った言葉が元となっているそうです。
でも、この漢字をあてるセンスはスゴイですよね。
夢という無意識の中でも、表現へのあふれる才能が抑えられない。

音楽のことを言うと、中盤のシンフォニックなコーラスパートでは、
「ナイトフィッシングイズグッド」を思い出します。
とても引き込まれますね。
もちろん、この部分でコーラスの構成になるのも、ちゃんと意図があってのもの。

歌詞もとっても深読みができるものでして。
「kikUUiki」の「U」だけがなぜ大文字なのかっていうことも、
この曲の歌詞に隠されていたりします。
こちらはご自身で是非、聴いて(読んで)みてください。



kikUUiki

kikUUiki

  • アーティスト: サカナクション
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2010/03/17
  • メディア: CD


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Dream Again

木村さんがフロントメンバーから卒業後、初めて発売されたアルバムです。
確かにジャケットなどで姿は見なくなったけど、サウンドに大きな変化はなく。
それもそのはず。しっかりプロデューサーとして支えてくださっているからなのです。

DVDには、
「Fate Seeker」と「蒼聖のアクエリオン」のMV。
それと、渋谷AXでのライブ映像から、
「DOGFIGHT」と「It's only love」の2曲。


Dream Again
キャッチ―なメロディーで、表題曲としてはインパクト抜群!
夢をゲームのようにやり直しがきくものとしていて、
実際そうもいかない夢もあるだろうけど、それはさておき、
何度でも挑戦する勇気を与えてくれます。

Fate Seeker
"Fate Seeker"ってワードがとてもいいな、って思いました。
誰もが皆、それぞれの運命探してる。
なぜ生まれたのかとか、そういう使命がわかってれば楽なんだけど…
って思うことが多々あります。
答えは出ないんだろうけど、探すことに意味があるんだろうな。

Never Regret
キレイ事ではなく、辛辣な心情が綴られる。
避けて通れない感情、目をつぶれない感情、
諸々が詰まってあふれそうです。

Bar "Nine"
過去を思い出し切なさいっぱいの曲。
バーで思い出にふけってるようなイメージですかね。
motsuさんのラップの中に、懐かしい曲のタイトルが紛れています。
気付く人は気づけるはず。
それにしても、メロディーラインがとても複雑。歌うの大変!

Infinity Loop
ダークなサウンド、重低音と、
落ち着いてじっくり聴ける曲です。
時の流れとおもに思いめぐらす情景と、ピッタリ合っています。

ギラギラ
m.o.v.eのライブのルールというか、心意気を優しく教えてくれます。
意外にもアゲアゲ系の曲じゃないのが、聴きやすいポイント。

INSOMNIAC
クラブで夜通し流れてそうなノリのダンスチューン。
これはなかなか中毒性がありますよ。

シークレット★キャンディ
日常では味わえない、知らない世界。
二つの世界を知ってるっていうのは強みだと思うんですよね。
私もひとつの世界の中では生きれなくて、
たいてい二つの世界を歩いてる。
片方だけでは知りえない世界を知っているという優越が、
快感になっているのかも。

The Pacific Caravan
メンバー二人はもちろん、サポートしてくれる仲間たちとともに、
m.o.v.eはキャラバンとなって、彼らの音楽を届けていく。
そんな音楽が偶然なのか私のもとにも届き、
彼らの旅を眺めることができて光栄です。

VISION
この颯爽としたスピード感!たまらないですね。
爽快感がハンパないです!!

My Decades
「Lookin' On The Sunny Side」のアンサーソングということで、
同じようにパッヘルベルのカノンがモチーフに使われています。
あれから5年、通算10年を振り返るような曲です。



Dream Again

Dream Again

  • アーティスト: m.o.v.e
  • 出版社/メーカー: エイベックス・マーケティング
  • 発売日: 2010/03/03
  • メディア: CD


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タグ:m.o.v.e
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