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Red Moon

「空の境界」プロジェクトから離れて、
より自由な表現と新たなハーモニーが集められています。
どの曲も本当に息ピッタリで、見事な融合なのですが、
そんな3人が去年結局解散してしまったのは本当に残念。
また聴きたいな。

red moon
壮大なストリングスと重低音にのせる、大迫力のハーモニー。
とにかく声の圧がスゴイ!
ストリングスに全く負けてないのです。
3人のあの華奢な身体のどこからこんな力が!と思うくらい。

光の旋律
軽くステップを踏みたくなるような明るい曲。
AメロのHikaruさんの明るい声がまた、ピッタリです。
Karafinaは曲調によってメインボーカルが変わるのが魅力ですよね。
アニメとのタイアップの関係で、「空の音」がキーワードとなっています。

テトテトメトメ
エキゾチックでミステリアスな曲。
声の重なり方も独特な魅力があります。
妖艶なハーモニーが斬新。

fantasia
予想外にも激しい曲ですが、
めくるめくファンタジーの世界へ、
いつの間にか誘われているような気がします。

春は黄金の夢の中
もうすぐ春。
今の時期に聴きたくなりますね。
暖かい光の差す、爛漫の花が咲いた春が、
待ち遠しくなります。

Kyrie
梶浦さんの作品の中で時々あるクールな曲調。
3人のハーモニーが轟いて、
颯爽と吹き抜けていきます。

闇の唄
ダークな重低音に負けない、パワフルなハーモニー。
音の圧に圧倒されます。
Aメロのkeikoさんの低音から始まり、
サビに向けて高音になっていく幅にも、ゾクゾクします。

星の揺
お祭りのような、和の音とリズムがあって、
どこか懐かしい感覚がするのは、私だけでしょうか。
そういえば私は未だに地元の夏祭りを見に行くし、
身体に刻まれた感覚なんでしょうね。

storia
「歴史秘話ヒストリア」のテーマソング。
原曲はインストで、いわゆる梶浦語という、意味のない言葉で歌われていました。
明るいHikaruさんのAメロと、伸びのあるWakanaさんの壮大なサビ。
歴史番組にふさわしい大スペクタクル。

intermezzo
ラジオやアナログレコードから聞こえてくるような加工がしてあって、
とても趣があります。
まるで小説を読んでいるような世界観。

progressive
激しいロックに、心の叫びをのせて。
パワフルなハーモニーとサウンドに、かなりパワーもらえます。

Lacrimosa
アニメ「黒執事」のテーマソングで、世界観たっぷり。
さながらレクイエムのような曲です。
WakanaさんとKeikoさんの絶妙なハーモニーが素敵。

I have a dream
ストレートに、夢を持つ人への応援歌。
その当時、夢追い人の私は、ひどく共感したのでした。
今はまた別の夢を持っていて、しっかり背中を押してもらっています。



Red Moon

Red Moon

  • アーティスト: Kalafina
  • 出版社/メーカー: SE
  • 発売日: 2010/03/17
  • メディア: CD


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タグ:kalafina
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タイトルは漢字で表記すると「汽空域」。
海水と淡水が交わる水域「汽水域」から造られた造語。
本来相容れないものが混ざり合うところという意味が込められています。
「混ざり合わないものが混ざり合う感覚や磨く、いい意味の違和感」といったものが、
1曲目の「intro=汽空域」というインスト曲で表現され、
このアルバムの世界観を説明するものとなっています。

以下、2曲目からレビューします。



世の中には哲学や思想をもって生きている人がいるけど、
果たしてそれは自分から発信したものなのか?
実は社会や何かのコミュニティから得ただけのものであって、
その中で踊らされているだけなのではないか?
そして踊らされていることに気付いていないのではないか?
といったテーマに基づいて歌詞が書かれました。
「ポップでありつつサイケである」ことを目指して楽曲のアレンジが行われています。
曲中のコーラスはサカナクションのチーム全員(スタッフ含む)で録音したもの。

YES NO
答えだけ見てしまうと「YES」か「NO」になるのだけど、
そこに至るまでの過程も重要なんじゃないかって思って。
即答の「YES」なのか、
いろいろ考えを巡らせていろんな懸念を乗り越えた故での「YES」なのか、
そもそも望まない渋々の「YES」なのか。
言わせたもの勝ちみたいな態度をとるのが、どうかなって思う。
言葉なんて記号でしかないんですよ。
これは最近個人的に体験した私の愚痴。

アルクアラウンド
サウンドは1980年代のダンスミュージックと、
1960年代のフォークソングを彷彿させる郷愁感あるものに仕上げ、
全体のアレンジは、YMOやゴダイゴなどを彷彿させるようなアレンジがされています。
そこに、繊細に紡ぎ出された青年の葛藤をつづった詞が乗り、
サビでは強い意志が込められたパッセージが繰り返されます。
耳馴染みよく、幅広いリスナーに受け入れやすいと思うし、実際そうなったのですが、
サカナクションがやりたいことは、こういうことじゃない。
この曲はサカナクションの表現のあくまで一部。
ただ、入り口としては良いと思うし、そこからアルバムを聴いて、
サカナクション全体の世界観も伝わればいいなと思います。

Klee
サビの「クレー」というのは、20世紀のスイスの画家「パウン・クレー」のことを指します。
いつもながら山口さんの引き出しの多さには驚かされます。
あらゆる表現活動に通じているのではないかと。
歌詞を歌詞としてとらえていなく、俳句を書くような感じ。
もっと文学的なものと捉えているのが、この曲からもわかりました。

アンダー
物事とか事象とか、真相に深く深く沈みこんでいく。
「更なる上を目指していこう」と向上心をあおるものはあっても、
こういう内省的な価値観はなかなか珍しいなって。
内省だからこそ表に出にくいものだとは思いますが。
いや、でも大事ですよ。内省。

シーラカンスと僕
独特なタイトルが、何となく山口さんらしいな、と。
空を海、雲は泡だとして、その深い海の底=地表に生きる自分を、
深海魚にたとえる発想には脱帽です。
ありえないけど、しっくりしたイメージが浮かびました。

明日から
「明日は明日」ってよく言っちゃう。
あまりにもダメダメだった時に、
「明日から」ってリセットしたくなる気持ちから。
そうやってリセットを繰り返して、時間を流している気がする。

表参道26時
歌詞をフィクションで書くことに挑戦した曲。
山口さんご本人は書きながら笑ってしまったそうで、
ご本人曰く「バービーボーイズのような世界観になった」とおっしゃっています。
山口さんにとって日常的な行為が真逆なアプローチになることで、
やりにくさや照れくささもあったのかな!?なんて思ったり。


言葉もアレンジもムダをそぎ落として、
サカナクションらしさについてバンドでアプローチした故にできた楽曲。
確かに、歌詞もサウンドもかなりシンプル。

目が明く藍色
アルバムのリードナンバーで、
アルバムテーマである「汽空域」をこの1曲で表現しています。
山口さんが構想9年を経て完成させた楽曲。
これが今のサカナクションであり、
今後のサカナクションの始まりでもある曲と断言できる楽曲だそうです。
だからこそ、このアルバムのクライマックスにピッタリ。

ちなみに、タイトルの「目が明く藍色」というのは、
山口さんが高校生のときに見た夢で登場した女性が言った言葉が元となっているそうです。
でも、この漢字をあてるセンスはスゴイですよね。
夢という無意識の中でも、表現へのあふれる才能が抑えられない。

音楽のことを言うと、中盤のシンフォニックなコーラスパートでは、
「ナイトフィッシングイズグッド」を思い出します。
とても引き込まれますね。
もちろん、この部分でコーラスの構成になるのも、ちゃんと意図があってのもの。

歌詞もとっても深読みができるものでして。
「kikUUiki」の「U」だけがなぜ大文字なのかっていうことも、
この曲の歌詞に隠されていたりします。
こちらはご自身で是非、聴いて(読んで)みてください。



kikUUiki

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  • アーティスト: サカナクション
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2010/03/17
  • メディア: CD


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