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大発見

「大」のついたタイトルというところで、メンバーがいろんな言葉を出し合った中、
「大発見」ならディスカバリーチャンネルに繋がるということで、決まったとのこと。
前作までのチャンネル縛りは踏襲したものの、
アルバムのコンセプトに「スタンダード」、「プリミティブ」、「バック・トゥ・ルーツ」といった、
多くのセンテンスを内包している点などがそれまでのアルバムとは異なる。
林檎ちゃん曰く、「チャンネル芝居の起承転結の結を目指した」ということで、
本作には、それまでのアルバムのすべての要素が入っています。
それまでの活動を総括した、東京事変としては一度ここで完結するというまとめのアルバム。


天国へようこそ
ドラマの主題歌として書き下ろされた曲であり、
「今のヒットチャート的な曲ではなく、ジャズのスタンダードナンバーのような、
永遠に歌い続けてもらえるような曲を」
「J-POPである必要はまったくない。音楽と作品が沿えばいい」
というオファーだったそう。
確かに、これはよく聞くJ-POPに収まる曲じゃない!
なんてオシャレな曲なんだ!という印象です。
ちなみに、配信限定シングルでは英語詞だったのですが、アルバムには日本語詞のものが収録されました。
日本語詞のラスト、「梔子」と「口無し」をかけてるところは、日本語ならでは。

絶対値対相対値
お堅いタイトル通り、歌詞もお堅いワードが羅列しているのですが、
そのワードのチョイスといい、センスの塊ですよね。
かといってサビはちょっと可愛らしい展開。
歌い方も可愛らしくなって、ふわっと抜ける感じがギャップ萌えです。

新しい文明開化
東京メトロのCMソングだったので、よく耳にしました。
都心の地下鉄を颯爽と乗り換えて行き交う人たちのように、
スタイリッシュでアーバンな感じがします。

電気のない都市
いつも通りに手を振って別れた家族や友人にもう会えないかもしれないと考えるなど、
林檎ちゃんがそれまでになかったほど強く死を意識した曲だそう。
その背景には、東日本大震災の影響もあると言えます。
曲時代は震災前からあったそうですが、震災後の計画停電が行われた日、
さいたま新都心付近の灯りがすべて消えてしまった光景を見たときに、
イントロのピアノが聴こえてきたそうで、これは逃さず形にしなければと思って、
歌詞を書き上げて完成させたとのこと。

確かに、私もイントロを聞いて、あの時の暗く不安な気持ちを思い出しました。
今も状況は似てますよね。
コロナ禍の中、当たり前に会えていた人と、二度と会えなくなってしまう可能性がある。
緊急事態宣言で、夜8時以降の都心で消灯したとき、
計画停電と極めて似たような心境だな、と思いました。

海底に巣くう男
ほろ酔い加減のような浮遊感が心地よく、ゴキゲンな曲。
サビの「敏腕」や「心音」を連呼するところは、ものすごくセクシー!
林檎ちゃんの甘い声にノックダウンされる人続出でしょう。

禁じられた遊び
サビに行くまでの音の加工が、まるで水の中で聴いているような、
独特な空気感を体感できます。
張り詰めたような、透き通ったような、耳障りをとても意識されているな、と感じる曲。

ドーパミント!
林檎ちゃん本人が出演したウォータリングキスミントのCMソングのシリーズです。
配信シングルとしてリリースされた際には、BPM119のバージョンなのですが、
アルバムにはBPM103のバージョンで新録されました。
それに伴い、歌詞に出てくるBPMの表現も変更されています。
林檎ちゃんの音楽に出会うまでBPMってあまり意識したことなかったのですが、
さすが計算されたリズムというか、完璧すぎます!
心地良くリズムに委ねられる。

恐るべき大人達
クールで大人っぽくてかっこいいサウンド。
そこに英語詞と、もう聞いてるだけでハイセンスのですが、
英語の歌詞を見て、聖書や讃美歌で見るようなワードが並んでいて、
どこか神聖な感じすら覚えました。

21世紀宇宙の子
合唱曲のような趣のある曲。
これから未来を担う子供たちへ、エールを込めて捧げたい曲ですね。
こうして、未来に希望を繋いでいけたらいいな。

かつては男と女
ブックレット見ればおわかりいただける通り、
これは歌詞というより、読みものです。
シニアになった男女の光景が浮かびました。

空が鳴っている
こちらもウォータリングキスミントのCMソング。
激しめな曲調ながらも、突き抜けるようなサビは、とても爽快です。
心地いい、爽やかなロック

風に肖って行け
印象的な英語のワードが耳に残るように響き、
思わずブックレットを見たくなってしまう。
日本語の対訳も載っていますが、全て漢字4文字のチョイス。
日本語と英語をこれだけ自由に行き来できたら楽しいだろうな。、

女の子は誰でも
マキアージュのCMソングというオファーありきで作られました。
クライアント側からのオーダーは、「キャッチコピーが決まっているので、
ヴァージンという言葉を使って欲しい」ということだけ。
それで「女の子」なのかぁ、と納得。
今までの林檎ちゃんなら、女の子なんてワード使うの想像できなかったのですが、
音楽的な縁や巡り合わせもあって、自然に使えたのではないか、と思っています。

それよりももっと衝撃だったのは、音楽的な展開。
キーワードにもなっている「ライクアバージン」と呪文のように歌った後は、
まるでミュージカルのレビューのような、クライマックスに!!
オーケストラのアウトロが鳴りやんだ瞬間、スタンディングオベーションしたくなっちゃいました。


と、感動に浸っている間もなく、14トラック目のボーナストラック、
「天国へようこそ」の配信バージョンが始まります。
こちらは英語詞で、ゆったりとしたアレンジ。
クライマックスで激しさを増すところで、再度圧巻です!




大発見

大発見

  • アーティスト: 東京事変
  • 出版社/メーカー: Universal Music
  • 発売日: 2011/06/29
  • メディア: CD


1.天国へようこそ
2.絶対値対相対値
3.新しい文明開化 https://youtu.be/lcz89e42XEM
4.電気のない都市
5.海底に巣くう男
6.禁じられた遊び
7.ドーパミント!
8.恐るべき大人達
9.21世紀宇宙の子
10.かつては男と女
11.空が鳴っている https://youtu.be/Y4f1cdNv_M8
12.風に肖って行け
13.女の子は誰でも https://youtu.be/8tTkCZzRx5Q
タグ:東京事変
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