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PARADE

今までのスガさんらしいエッジの聞いた曲から、
聴きやすいキャッチ―な曲まで、バラエティに富んだアルバム。
数々のタイアップ等により、依頼されなければ作らなかったであろう曲があったりして、
なかなか新鮮です。
おかげでファン層も広がったんじゃないかな?なんて思ってみたり。
ひたすらポップで、ただただリスナーの心に"届く歌"を編むことに心血を注ぎ、
こうして、このアルバムは、異なる風や夏の匂いや希望への憧憬に満ちた、
ポジティブな空気感を持つ記念碑的作品となりました。

奇跡
2005年の高校野球中継の統一テーマソングでした。
それにちなみ、「夏の甲子園では奇跡が身近にある」ということをヒントにして書いた曲だそうです。
疾走感を出したくて、なんとスガさん史上最速のテンポで作られています。
歌ってる感じはそんな風に聞こえないんですけど、ギターが速い。
確かにこんなに速くギター弾いてるの、聞いたことないかも。歌だけじゃなくそこにも注目!
MVはスガさんの希望から、
「粋のいいファンを集めたライブみたいな撮影」が実現しました。

19才 
デカダンなリリックが衝撃を与えた19thシングル。
アニメ「xxxHoLiC」のオープニングテーマでした。
この作品、CLAMP原作の漫画なのですが、非日常的な独特の世界観で、
人間の内面を描くあたり、私好みです。
このブログでもレビューを書いてる「蟲師」に近い感じかな。
原作漫画も読もうと思ったのですが、気づいた時には
すごい巻数に進んでしまっていたので、断念しました。

で、この曲について。
スガさんが大学に落ちて苦い恋愛体験をした19才の時の気持ちを書いたそうです。
なので、どことなくリアルで生々しい。
PVの方がまた衝撃で、モザイクがかかっていたり、放送できないシーンがたくさん。
19才の男の頭の中って、こんな風に鬱蒼としてるものなんだろうな、とも思いました。

ご本人曰く、この辺からスガさんのモードが変わってきたそうで、
『黄金の月』で言われた物語性や文学性をここで一切捨て始めたんだそうです。
何を言っているのか分からなくても、衝撃さえ伝わればそれでいいと思っていたとのこと。

38分15秒
具体的な数字を入れると具体的になって、よりリアルになりますよね。
この「38分15秒」って、恋人との通話記録なんですけど、
その会話とかやり取りの内容が生々しい歌詞になっていて、面白いなって思いました。

斜陽
太宰治の代表作と同じタイトル。
スガさんにしても、ポルノの晴一さんにしても、太宰治は人気がありますね。
ふたりとも小説のような歌詞を書くところが似てるかなって思ってたんですけど、
太宰の影響もあるのでしょうか。

この曲について、当時スガさんはこう語っています。
ちゃんとラブソングを書こうと思った。
いろんな要素を入れないで、本当に純粋なラブソングを、
かなり真正面からトライした。
ちょっと前だったら恥ずかしくて書けなかったかもしれない内容だけど、
ちゃんと書けたなって思っているそうです。
KAT-TUNや嵐への楽曲提供をやってなかったら、
「照れくさい」とまだ殻に閉じこもっていたかもしれない、とのこと。

夏蔭~なつかげ~ 
こちらも甲子園がらみの曲ですが、後にハチクロのアニメにも使われていました。
亀田誠治さんプロデュースなので、今までの曲からしたらちょっと異質に感じるかも。
亀田さんらしくポップに仕上がってるからなんですよね。
私にとっては東京事変とか、他のアーティストの作品でもおなじみの亀田さん。
亀田さんはイントロを大事にされるそうで、確かに他の方の楽曲でもそう思うことはあります。
逆にスガさんの場合はイントロがシンプルだったりするので、そのあたりも新鮮。

甲子園番組のエンディングテーマということで、試合が終わった後のグラウンドに映えそうです。
甲子園で球児だけじゃなく、応援する家族や友人、グラウンドに立てなかったメンバーなどなど、
いろんな人の想いがあって、ドラマがあると思うんです。
そういうのが全部、走馬灯のように流れていきそうな曲。
球児、その家族、恋人、クラスメイトやベンチに入れない補欠の選手といった、
大きな輪の中の"夏"や"人の優しさ”を描きたかった、と明かしています。

タイムマシーン
自由設定で過去の失敗にもし戻れるとしたら、どうするだろう?
本当、やり直したいことなんていっぱいあるからね。
でも「もう今には戻れない」って条件なら、幼稚園児の頃からやり直したいな。
そんな、やり直しがきく将来なんてどうかなっていう話ですけど。
スガさん、大丈夫ですよ。
私が調べたところによると、タイムマシーンはまだまだ実現不可能だそうですから。

Rush
何をそんなに焦っているのかと思えば、
なんと「不幸の手紙」を手に入れようとしています!
ご丁寧に、歌詞の中に宣伝文句まで入ってます。
こういう遊び心、大好きです。
ちなみに、歌舞伎町で手に入るそうですよ。
売り切れる前にすぐに行ったほうがいいそうです(笑)

Hop Step Dive
明らかにデビュー以降の死生観で書いた、
聴いてほしい人がハッキリしている曲。
ある意味メッセージソングで、アルバムを代表する一曲です。
「多分、男子は泣くだろうな。これを夜一人で聴いたら』と思いながら歌ったそうな。

悲しみとか後悔とかすごくいっぱいあって、
忘れてしまいたいことなんて、本当にたくさんあるんだけど、
この曲聞くとすごく救われるのです。
こういう時、歌は最高の処方箋だと思うんですよね。

真夏の夜のユメ
映画「デスノート」の挿入歌でした。
このブログでもおなじみの作品「DEATH NOTE」とスガさんの組み合わせは、
私にとっては嬉しい限り。
スガさんも愛読されていたそうですね!
PVも、スガさんがギターを弾いているシーンと、「デスノート」のシーンで構成されていて、
完全なるコラボです。
「デスノート」の世界観と、スガさんのソウルがこもった世界観って、
ぴったりだと思うんですよね。

この曲のタイトルは、シェイクスピアの「夏の夜の夢」からつけられました。
シングルの発表時期としてピッタリ。
壮大なバラードの曲調は、ファンタジーな印象すら感じさせます。

最後にAメロを繰り返す形で終わる構成なのは、亀田さんの案なのだそうですが、
私もこの終わり方がすごく気に入っています!

7月7日
キーが高いので、スガさんの声がいつもより甘く聞こえます。
アコースティックギターとチェロに、スガさんの歌声だけという、
ものすごくシンプルな編成で、まさに弾き語り用の楽曲という感じですね。
七夕の星空の下で、織姫と彦星に思いを馳せながら聞くといいんじゃないでしょうか。

午後のパレード
聴いてるだけで楽しくなって、踊りだしたくなる曲。
ハワイで見た、人・動物・車・スコールが入り乱れた真昼のパレードのカオスな光景から、
着想を得たそうです。って、どういう状況!?
7年ほど構想していたという"ザ・ディスコ・ソング"が結実した曲。
ジャンルを超越した爽快なポップ感が新しいファンの心を掴みました。

PVの変な踊りも印象的でしたしね。
なんかわかんないけど、テンションあがります!
多くの観客がMVに登場したダンサーの振り付けを完コピして踊り、
ライブのキラーチューンとして定着しました。

Progress
NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」でもおなじみの名曲。
番組外でも局を越えて、あちこちでかかるのでご存知の方もたくさんいらっしゃるでしょう。
もともとはスガさんが参加しているバンド「kokua」としての楽曲ですが、
こちらはスガさんがセルフカバーしたアレンジバージョンです。
自分の道のりを振り返ってみて、全然理想と違うし、誇れるものでもないんだけど、
「あと一歩だけ、前に 進もう」という言葉は名言になりました。



PARADE

PARADE

  • アーティスト: スガシカオ
  • 出版社/メーカー: BMG JAPAN
  • 発売日: 2006/09/06
  • メディア: CD


1.奇跡 https://youtu.be/QKEEKl88C2E
2.19才 https://youtu.be/0-brcHX7sME
3.38分15秒
4.斜陽
5.夏蔭~なつかげ~ https://youtu.be/kF6WKhpdd7E
6.タイムマシーン
7.Rush
8.Hop Step Dive
9.真夏の夜のユメ https://youtu.be/kQra5GwD1Xs
10.7月7日
11.午後のパレード https://youtu.be/xzPfu2VnKXw
-additional trackー
12.Progress <Family Sugar Version>
タグ:スガシカオ
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