FANTASISTA
劇団AND ENDLESS主宰の西田大輔さんによる、初の戯曲本です。
AND ENDLESS(通称アンドレ)との出会いはこの作品よりもっとずっと後で、
このブログでも度々レビューを書いてる大好きなアーティスト、ルルティアの楽曲が使われていたことがキッカケ。
今回レビューを書く作品とは別の作品ですが、実際に劇場に足を運んで観た時に、
そのストーリーと、圧倒的な演出と、役者のアツさに、どんどん惹き込まれてファンになってしまいました。
それから戯曲が出ていることを知り、以後、観劇できなくても戯曲は全て買っています。
この作品で、主人公のカインの名言として、「世界は、まだこんなに面白い」と言っていますが、
本当にこんなに面白い作品を書く人がいるんだ!と感動しました。
さて、このFANTASISTAはどんな作品かというと…
サモトラケのニケを巡るファンタジーです。
「サモトラケのニケ」は教科書でもおなじみの、頭と両腕のない女神像。
この像にこんなエピソードがあったら面白いな、とは思いますが、
史実は度外視してますので、完全に現代劇として楽しんでもらえると思います。
それは、何時かの時間、何処かの国での、誰かの物語。
国と国の大きな争いの後、平和祭前夜。
彫刻家カイン・アラベルは、ニケ像の完成間近にして何者かに襲われる。
その直前、カインのもとに死を告げる天使が現れた。
運命は変えられず、時間通りに窓ガラスが割れて男たちが襲ってくるが、
カインはニケ像とともに海に飛び込んだ!
納得できないカインのもとに、謎の黒服の男が現れる。
男はカインに、下界に降りる堕天使となる契約をもちかける。
その条件は3つ。
下界へ降り、最初に出会った者と契約を交わすこと。
その契約内容を遂行すること。
神様は退屈しているそうだから、楽しませること。
条件を満たせば、望み通りの生まれかわりを用意すると。
条件をのんだカインは堕天使「メフィスト」となって下界へ降ります。
予定どおりにカインをお迎えできなかった天使も道連れ。
こうしてメフィストが最初に出会った人間がモーリス。
冴えない見た目で、本人もネガティブ思考になっていました。
そのモーリスが望みは、好きな人の笑顔を見ること。
そんなモーリスの好きな人とは、カインもよく知ってる人・元恋人のアリサでした!
そこで、平和祭が開催され、モーリスが平和祭に出演する役者であることを知る。
それはカインが死んだ食後ではなく、7年後の世界だったのです。
アリサは7年前と同じように、平和祭の脚本を担当することに。
カインへの気持ちにケリをつけようとしていました。
大切な人がいなくなって、整理がつかない気持ち。
亡くなった方のカインも同じで、お互いに踏ん切りをつけて前に進まなくちゃいけない。
カインは一度だけ姿を現すことができるのですが、それを使わずにあえてモーリスに指示して、
モーリスの口からアリサに励ましの言葉をかけるところが粋だなと思いました。
世界は、まだこんなに面白いんだ。
だから泣いてたら、もったいないぞ。
泣いたら、その資格を失うぞ。
まだそんなに楽しんでない。だから、笑え。
これは個人的に、言われたい台詞にノミネートされました!
こんな大事な言葉をモーリスの口から言わせて、じゃあ一度だけ姿を現したのはどんな時だったのか、
これまた結末とともに見どころです。つくづく粋だなぁ。
カインには名言がいっぱいありました。
例えば、「山はでかいほうが越えるのが楽しいんだよ」とか。
さすが、ひとつの劇団を立ち上げてここまで大きくした人の言葉は違います!
実際に観てもらうのが一番なんですが、You Tubeにトレーラーがあったので、載せてみます。
ダンス有の華やかな演出も然ることながら、私の好きなアーティストの音楽が使われていて、
音響さんとは音楽の趣味が合うに違いない!と確信しました。
世界は、まだこんなに面白い。
サモトラケのニケ、ギリシャ神話の勝利の女神。
不思議な女神像をめぐって時空を超えて紡がれる恋の物語。
西田大輔(AND ENDLESS)の第一戯曲集!
方法はあるよ。一つだけ。
メフィスト。君がなるんだよ。
条件は三つ。
今から下界へ降り、最初に出会った者と契約を交わせ。
神様は世界に退屈している。
……だからせいぜい僕たちを楽しませてくれ。
それなりの場所は用意するから。
AND ENDLESS(通称アンドレ)との出会いはこの作品よりもっとずっと後で、
このブログでも度々レビューを書いてる大好きなアーティスト、ルルティアの楽曲が使われていたことがキッカケ。
今回レビューを書く作品とは別の作品ですが、実際に劇場に足を運んで観た時に、
そのストーリーと、圧倒的な演出と、役者のアツさに、どんどん惹き込まれてファンになってしまいました。
それから戯曲が出ていることを知り、以後、観劇できなくても戯曲は全て買っています。
この作品で、主人公のカインの名言として、「世界は、まだこんなに面白い」と言っていますが、
本当にこんなに面白い作品を書く人がいるんだ!と感動しました。
さて、このFANTASISTAはどんな作品かというと…
サモトラケのニケを巡るファンタジーです。
「サモトラケのニケ」は教科書でもおなじみの、頭と両腕のない女神像。
この像にこんなエピソードがあったら面白いな、とは思いますが、
史実は度外視してますので、完全に現代劇として楽しんでもらえると思います。
それは、何時かの時間、何処かの国での、誰かの物語。
国と国の大きな争いの後、平和祭前夜。
彫刻家カイン・アラベルは、ニケ像の完成間近にして何者かに襲われる。
その直前、カインのもとに死を告げる天使が現れた。
運命は変えられず、時間通りに窓ガラスが割れて男たちが襲ってくるが、
カインはニケ像とともに海に飛び込んだ!
納得できないカインのもとに、謎の黒服の男が現れる。
男はカインに、下界に降りる堕天使となる契約をもちかける。
その条件は3つ。
下界へ降り、最初に出会った者と契約を交わすこと。
その契約内容を遂行すること。
神様は退屈しているそうだから、楽しませること。
条件を満たせば、望み通りの生まれかわりを用意すると。
条件をのんだカインは堕天使「メフィスト」となって下界へ降ります。
予定どおりにカインをお迎えできなかった天使も道連れ。
こうしてメフィストが最初に出会った人間がモーリス。
冴えない見た目で、本人もネガティブ思考になっていました。
そのモーリスが望みは、好きな人の笑顔を見ること。
そんなモーリスの好きな人とは、カインもよく知ってる人・元恋人のアリサでした!
そこで、平和祭が開催され、モーリスが平和祭に出演する役者であることを知る。
それはカインが死んだ食後ではなく、7年後の世界だったのです。
アリサは7年前と同じように、平和祭の脚本を担当することに。
カインへの気持ちにケリをつけようとしていました。
大切な人がいなくなって、整理がつかない気持ち。
亡くなった方のカインも同じで、お互いに踏ん切りをつけて前に進まなくちゃいけない。
カインは一度だけ姿を現すことができるのですが、それを使わずにあえてモーリスに指示して、
モーリスの口からアリサに励ましの言葉をかけるところが粋だなと思いました。
世界は、まだこんなに面白いんだ。
だから泣いてたら、もったいないぞ。
泣いたら、その資格を失うぞ。
まだそんなに楽しんでない。だから、笑え。
これは個人的に、言われたい台詞にノミネートされました!
こんな大事な言葉をモーリスの口から言わせて、じゃあ一度だけ姿を現したのはどんな時だったのか、
これまた結末とともに見どころです。つくづく粋だなぁ。
カインには名言がいっぱいありました。
例えば、「山はでかいほうが越えるのが楽しいんだよ」とか。
さすが、ひとつの劇団を立ち上げてここまで大きくした人の言葉は違います!
実際に観てもらうのが一番なんですが、You Tubeにトレーラーがあったので、載せてみます。
ダンス有の華やかな演出も然ることながら、私の好きなアーティストの音楽が使われていて、
音響さんとは音楽の趣味が合うに違いない!と確信しました。
世界は、まだこんなに面白い。
サモトラケのニケ、ギリシャ神話の勝利の女神。
不思議な女神像をめぐって時空を超えて紡がれる恋の物語。
西田大輔(AND ENDLESS)の第一戯曲集!
方法はあるよ。一つだけ。
メフィスト。君がなるんだよ。
条件は三つ。
今から下界へ降り、最初に出会った者と契約を交わせ。
神様は世界に退屈している。
……だからせいぜい僕たちを楽しませてくれ。
それなりの場所は用意するから。
タグ:西田大輔
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