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ベルセルク 27

狂戦士の甲冑に取り込まれていくガッツ。
もう既にシールケの念話も通じなくなっていました。
対するグルンベルドの方も本気を出し、使徒モードに変身。
その姿は巨大な火竜で、鋼鉄の皮膚を備えていました。
パワーアップしたグルンベルドにさらに痛めつけられるガッツですが、
甲冑が折れた手足を補強していました。
それは癒しとかではなく、肉を貫き、骨に喰い込むという、荒っぽい方法で。
このままではすべての骨が砕け、すべての血が吹き出すまで戦い続けてしまう。
少なくとも、前の所持者はそうやって絶命したそうです。

我を失ったガッツを取り戻すのは、魔術師のシールケにしかできないこと。
師匠フローラの声を聞き、シールケはガッツの心の乱流の中に飛び込む。
ガッツを烙印の剣士として駆り立てる、あらゆる怒りや憎悪が渦巻いていて、
これらの荒ぶる感情の原光景である蝕の様子も垣間見る。
シールケは意を決して、ガッツの自我を取り戻すよう語りかけるのです。
そしてギリギリのところで自我を取り戻したガッツは、傷だらけの顔をさらしました。
甲冑の影響なのか、前髪の一部が白くなっていました!!

ボロボロになったガッツ、もうこれ以上戦うのはムリだと思ったのですが、
自ら盾となり守ったのは、フローラでした。
肉体は使徒たちの放った火に焼かれてしまいましたが、
霊体(?)となってガッツ達を森から逃がしたのです。
と同時にそれは、愛弟子シールケへの別れでもありました。
それは現世での別れだけでなく、シールケの巣立ちを祝福するもの。
「目の前の運命を掴むか否かはあなた次第」
すごく心強くて、暖かい別れの言葉だと思いました。


所変わってウインダム。
かつてのミッドランドの王都だった街は、クシャーンに占拠され、
街全体が処刑場のような魔都と化していました。
それもこれも、人間離れした恐帝が君臨しているから。
あのバーキラカのシラット(懐かしい!)でさえ、その正体はわからず。

この巻には懐かしい面々がたくさん登場します。
グリフィスが転生する前、人間として国をとろうとしていた時、
肩を並べてチューダーを攻め、軍議にも参加していたラバン卿。
それから、王女暗殺事件で暗躍していたフォス大臣。
どこでどう生き延びていたのかわかりませんが、またこの顔が見られるとは思わなかった。

そして国王亡き今、シャルロット王女はどうなっているかというと…
クシャーンの恐帝につかまり、幽閉されていました。
ただひたすら、王子様が救ってもらえるのを夢見ながら…。
ところが、なんと、その夢が現実にかなってしまうのです!
グリフィスがシャルロットを迎えにやってきた!
それもかつてと変わらぬ姿をして。
シャルロットが幽閉されていたベッドごと連れ去りました。
もう、絵に書いたようなおとぎ話だな。
ずーっと見るに耐えない光景ばかり見続けていたから、とても神聖な光景にうつりました。


一方、戦いから逃げ延びたガッツ達一行は、エルフヘルムを目指し、海辺までやってきました。
潮騒の響く中、海岸を歩く光景は、これまた明るく微笑ましい光景でした。
激闘の末、傷だらけになったガッツは、パックやイバレラの鱗粉や、シールケの治療により、
いくらか痛みは和らいでいたものの、まだ無理できる状態ではなく。
束の間だとわかっていながらも、ガッツの静養もかねて野営をするのは、ちょっとした憩いの時間だなと。
そこでファルネーゼから驚きの発言が!!
なんと自分に魔術を教えてほしいと、シールケに弟子入りを懇願したのです。
ミイラ捕りがミイラになったというか何というか…。
ファルネーゼ自身で見て、信じるものに値する力だというなら、別にいいんだけど、
この人にとって宗教とは本当に形式やしきたり的なもので、その信心は脆いものだったんですね。
ああいう環境に育っちゃ仕方ないな、と思っちゃうけど。
これからは自分で見極めた道を信じて歩いていってほしいな。



ベルセルク (27) (Jets comics)

ベルセルク (27) (Jets comics)

  • 作者: 三浦 建太郎
  • 出版社/メーカー: 白泉社
  • 発売日: 2004/07/29
  • メディア: コミック


身につける者に命の危機をともなう狂戦士の甲冑に取り込まれてしまったガッツ。
しかもグルンベルドとの戦闘はもはや人間の領域を超え、ガッツの身体を破壊し始める。
このままではガッツに訪れるのはのみ。
彼を救おうとするシールケはガッツの気(オド)に深く潜入するが、その成否は!?
タグ:ベルセルク
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