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D-北海魔行(上)

Dシリーズ初の上下巻です。
今回は上巻なので、さらりと。

今回の舞台は極寒の地である北の海
土地によって気候が全く違うのですねぇ。
よっぽどヒマができたら、Dが訪れた村のロードマップでも作りたいものです。

さて、今回のお話は、ウーリンという少女が持ち出したを巡って、いろんな人たちが入り乱れて争います。
人間離れした、おかしな技を使う人たちばっかり。
それほど、この珠にはものすごい価値があるのだろうが、ウーリンはそんなこと知りません。
結果、ウーリンは珠を狙う者によって、非業の死を遂げてしまうのです。。。
そのウーリンの最期の言葉を聞き、Dがウーリンの故郷に珠を届けにやってくるといういきさつ。
フローレンスに着き、ウーリンの姉スーインに珠を渡したところで、Dの役目は終わりか!?と思ったら、
この村にも吸血鬼が出るらしく、Dが雇われた。珠を報酬に。

ウーリンの無念をはらすためにも、珠の謎をぜひ解いてほしい!
珠を付け狙う追っ手はたくさんいて、この段階ではまだ小出しにしか技が明らかになってないけど、
華麗に立ち回って、スーインと珠を守るのだ!!

上巻なんでこんなところですかね。

土地柄なのでしょうが、海の女はたくましい!
スーインも例外なく。
そのためか、少し変わったリアクションをします。
Dとの歯切れのいいやり取りが、今までにないタイプで、気分が良い。

気候制御装置や重力制御装置などといった、わけのわからないシステムを築き上げたのも吸血鬼。
美しいドレスやマントを身につけて夜会で踊っていたという、ロマンチックな文化を持つのも吸血鬼。
だからこそ、「貴族」という高みにまで上りつめることができたのだろう。
Dの世界では、吸血鬼=貴族と呼ばれている。
でも、生きるために、人間の血を吸わねばならない…。
こんなに美しく素晴らしい文明を持つ種族が、何故、生き延びるために残虐な行為をしなくてはならないのか?

「人間と貴族(=吸血鬼)は少し違うだけの同じ生き物で、片方が少し先に進んでしまったけれど、
いつかもう片方も、それに肩を並べられるくらいの高みまで昇れるんじゃないか」
とスーインは語る。
この見解は、私が独学で行ってる(?)吸血鬼研究に、新しい視点をもたらしてくれましたね。
貴族も意外と、人間と同じようなことを夢みてたりしたんじゃないかなぁ。

下巻へ続く!!


D-北海魔行 上 新版 (朝日文庫 き 18-7 ソノラマセレクション 吸血鬼ハンター 7)

D-北海魔行 上 新版 (朝日文庫 き 18-7 ソノラマセレクション 吸血鬼ハンター 7)

  • 作者: 菊地 秀行
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社出版局
  • 発売日: 2008/01
  • メディア: 文庫


海から貴族が上がって来た夜に浜辺で拾った珠を売りに町に出た少女は、顔役ギリガンに珠の由来を問い詰められた挙句、無惨に殺されてしまった。
死の間際の少女の願いに応えて、Dは珠を持って少女の村フローレンスに向かったが、珠を狙うギリガン配下の戦闘士やDとの勝負に執念を燃やす美貌の剣士等が、その後を追っていた。
<吸血鬼ハンター>シリーズ第7弾、全2巻で登場!
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