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風立ちて“D”

吸血鬼話、まだまだ語りつくせないので、2作目もDシリーズから。
前作よりもSFよりに走ってます。
よく考えたら吸血鬼はフランケンシュタインを生み出したりと、怪しげな実験を重ねているわけで、
吸血鬼とSFがマッチするのも自然な流れなんですよね。

Dもコンピュータをいじったり、化学分析をやっちゃってます。
どうでもいいけどDに白衣を着せたら似合いそうだな、、、なんて思っちゃったり。

で、前作と比較して、なんかD冷たくない?
最後の方ではそうでもないけど。
前作では農作業なんか手伝ってたよね。。。
そんなクールなDを振り向かせようと、今回のヒロインであるリナは、無邪気に頑張ってます!
その天真爛漫さで、Dのペースを乱していき、意外なDが見れて面白い。
よし、これは使える!!

リナは一見、無邪気ですが、抱えてるものが大きくて、
リナに感情移入するとせつなくなります。
最終的には泣きましたよ。これは読んだ人だけのお楽しみ。

吸血鬼の弱点の中に「陽光」があり、これは種としての欠陥です。
それを技術でどうにかしようと苦心したという説は大変興味深い。
そしてこのテーマはDシリーズに延々と続いてくものでもあります。
ちょっとアカデミックな観点から捉えた吸血鬼ハンターD、考えさせられます。

Dの最初のセリフで、
「去りゆくものをとどめるのは叶わぬ業だが、失われたものに対する礼ぐらいはわきまえたらどうだ」
環境問題や落書き問題で騒がれる昨今、声を大にして言いたい!!


風立ちて“D”―吸血鬼ハンター 2 (朝日文庫―ソノラマセレクション (き18-2))

風立ちて“D”―吸血鬼ハンター 2 (朝日文庫―ソノラマセレクション (き18-2))

  • 作者: 菊地 秀行
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 2007/12
  • メディア: 文庫


辺境の村ツェペシュの外れには、特殊な防衛機構が働いて村人の立ち入りを拒む奇怪な丘がある。
その頂には、かつて貴族の居城があり、今もなお、膨大な機械装置群が残されている。
だが、そこで貴族が何を実験していたか、十年前に城跡で行方不明になった子供がどういう運命を辿ったか、すべては謎のままだ。
そして今、村は陽光の下を徘徊する吸血鬼の出現に怯えていた。
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