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Dr.コトー診療所 20

星野さんの後任として、新しい看護師がやってきました。
名前は仲依ミナ。
ドラマでは蒼井優さんが演じていた役ですね。
でも、ドラマの役の印象とは全然違いました。
子どもか!ってくらい、見た目も言動も幼い。
星野さんが入院してた本土の病院で勤務していて、
どうやら星野さんから誘われて来たそうですが、
厳密には、正看護師ではなく準看護師だそうです。
でも、そんなことはこの島では関係ない。
医療従事者はコトー先生と看護師の二人だけ。
島に来た理由はともあれ、目の前の患者に精一杯処置をすることのみです。

そこへ早速、下腹部に痛みを訴えたゆか子さんが運び込まれてくる。
ゆか子さんといえば星野さんの同級生で、
グラントさんと国際結婚をし、コトー先生のもとで赤ちゃんを産みました。
そのゆか子さんが、今度は子宮外妊娠をしていることが判明。
超音波所見によると、卵管は破裂しかけている状態で、
腹腔内に出血も見られる。
このまま放置すれば、出血性ショックが進行して、助からない!
本土まで搬送する余裕はないので、
診療所で緊急開腹して卵管を切除、止血することに。
それまでミナは手術自体も2回くらいしか経験がなく、
オペ中も極度の緊張でくじけそうになったのですが、
コトー先生の言葉で奮い立たされたのでした。
この時のコトー先生、ちょっとカッコよかったな。


この巻、実は「もうひとつのカルテ」という番外編の方が大部分を占めてます。
それは、今も幻痛に苦しむ鳴海先生と、その治療を引き受けた江葉都先生の物語。

江葉都先生は、生前の三上先生が勤務していた離島の診療所を引き継いでいました。
そこへ鳴海先生を連れてくる。
初めて鳴海先生を見た島民は、あまりにも三上先生と瓜二つなのでビックリする。
それは、三上先生の妻・恵さんも同じでした。

ある時、恵さんの息子・健一くんが大けがを負ってしまいます。
動脈が2本とも断裂し、文字通り、皮1枚で繋がっているような状態に。
今までの鳴海先生なら、有無を言わさず切断していたところでしょうが、
今回ばかりは「必ず、つなげる」と。
そこに、鳴海先生と健一くん、ひいては三上先生につながる鍵がありました。

鳴海先生の強い意志と高い技術力、江葉都先生の的確なサポートもあって、
健一くんの手術は無事に成功!
術後の健一くんに接する鳴海先生の態度は、それまでとは考えられないものでした。
つまり、鳴海先生と健一くんは血縁関係、ということは三上先生とも同様ということ。
ここで初めて語られる、鳴海先生と三上先生の、壮絶な過去。
お互いにわだかまりを持ちながらも、離れたところで切磋琢磨してたということですね。
今となっては、互いの成長を見せつけるどころか、再会すらかなわなくなってしまいましたが…。
鳴海先生の幻痛と歪んだ思考は、これほどまで根深いものだったとは。
精神的なわだかまりは、原因がわかれば、案外すっととけるものだったりします。



Dr.コトー診療所 (20) (ヤングサンデーコミックス)

Dr.コトー診療所 (20) (ヤングサンデーコミックス)

  • 作者: 山田 貴敏
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2006/10/05
  • メディア: コミック


絶海の孤島・古志木島の小さな診療所で
数々の難手術を成功させてきたDr.コトーこと五島健助。
彼の右腕となって働いていた看護師・星野彩佳に乳癌が発見され、
彼女は島を離れ本土で療養生活に入る。
彼女の代わりに島にやってきた若き看護師・仲依ミナ。
すっとんきょうなキャラながらも、独特の愛嬌で
島の診療所にとけ込み始める。
そんな時に妊婦が運ばれてきて…
奇跡と感動の離島医療物語。
江葉都&鳴海編も収録。
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