SSブログ

SAMURAI DEEPER KYO 24

前巻で戦意を喪失したサンテラに代わり、灯とゆやの前に現れたのは、
真の十二神将のメキラ。
メキラという名前の十二神将は前にもいましたが、それはザコキャラで、
実際は狂戦士(バーサーカー)として封印されていたこの人が本物だとか。
バーサーカーは4人いて、人肉を喰らう醜い者たちとして壬生一族の中でも忌まわしい存在のようですが、
このたびの十二神将の再編成で、封印を解かれたようです。

で、このメキラは「石華眼(メドゥサ・アイ)」という、見た者を石化させる眼を持つ。
それも腕にいくつもついていて、見るからに気持ち悪い。
その眼は容赦なく灯やゆやに向けられるが、灯は凛として立ち向かった。
なぜなら、灯には本物の「悪魔の眼(メドゥサ・アイ)」が備わっていたから。
メキラのが量産のコピーなら、灯のはオリジナルのメドゥサ・アイ。
灯の左手の手袋の下に、こんな凶器を隠し持っていたとは。
おまけに法力治療もできて、灯は最凶じゃないか!
ただ、侍同士の魂の試合から見ると、これは単なる殺戮兵器で、反則だし禁じ手だと思うけど。
それ故に、灯も本当に怒った時にしか使わない。
メキラはそれほどの相手だったということだ。

灯はこう見えて、意外と情にアツイところがあるみたいです。
今回のサンテラに対してもそうだったけど、昔からだったみたいで、
捨て子のアキラの誕生日を勝手に決めて祝ったり。
若干無理やりだけど、時にはこういう強引さに救われるところもあるんですよね。
どうやら灯は四聖天のムードメーカー的存在だったようです。

そして、仲間想いの人がもう一人。
サスケが相対したのは、十二神将のマコラ。
彼はかつて「風魔の小太郎」としてサスケとともに樹海で育ち、二人は親友でした。
その熱い友情を引き裂いた真相が今明らかになる…。
あんなに仲の良かった二人が互いに刃を向けることとなったのは、全て壬生一族が原因でした。
サスケを喰らおうと狙っていたバーサーカーのインダラが、小太郎を操り、サスケを襲わせたのです。
しかしその真相が明かされた時には遅く、小太郎の身体は崩壊が始まっていました…。

サスケや小太郎たち樹海の住人は、「できそこない」とされていて、
前にも少し触れたことがあったかもしれませんが、壬生に作られた実験体の失敗作の集まりでした。
壬生は自ら作り出した失敗作を、ゴミ捨て場のように樹海に捨てていく。
その命は不完全で、生きながらえることのできない運命。
ところがサスケは例外で、希少種だったのです。
希少種として覚醒したサスケは、命を落とすこともなく、さらに強くなることでしょう。
儚く散っていった仲間の想いを背負って。

自らの運命を悟った小太郎の言葉が胸を打ちました。
できそこないは線香花火のようなもの。
生きていることを主張するかのように激しく火花をとばし、
最期の最期まで落ちまいとしながら輝き続ける。
その一生がどんなに短いものでも、
この先、燃え尽きるとわかっていても、
必死になって輝き続けようとする。
そのはかなきものの美しさが、強さが、
不老長寿の壬生一族にはわからない。

まさにそうだと思います。
人の一生の長さは人それぞれだけど、限りある命だからこそ、足掻こうとする。
私たちが線香花火を見て胸を打たれるのは、そんな必死さを、自分たちの生き方に重ねているのかもしれませんね。


そういえばこの巻、狂が全く出てこなかったよ!
その分、良いエピソードだったからいいけど、次は狂の活躍が見たい。



SAMURAI DEEPER KYO(24) (講談社コミックス―Shonen magazine comics (3317巻))

SAMURAI DEEPER KYO(24) (講談社コミックス―Shonen magazine comics (3317巻))

  • 作者: 上条 明峰
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2003/12/16
  • メディア: コミック


壬生の本拠地陰陽殿を目指す
一行の前に現れし真の十二神将!!

石華眼で人の命を弄ぶメキラに
怒りの灯が解き放つ禁断の左手!!

巫女息吹のインダラに翻弄されるサスケ!
絶体絶命の瞬間、希少種覚醒!?
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:コミック

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0