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LAS VEGAS

活動休止を経てかなり久しぶりに発売されたオリジナルアルバム。
音楽プロデューサーの小林武史さんプロデュースによるものです。
この年に発売された復帰シングルからプロデュースされていますが、
小林さんとはその数年前から接触していたようですね。
活動休止の間も着々と準備をしていて、満を持して発表された作品だと思います。


Sweet Rosemary
カントリーを基調とした楽曲。
映画「ギルバート・グレイプ」をモチーフとして書いた曲で、
確かに、この青春映画の雰囲気にマッチします。
また、復帰後から歌詞の書き方が変わってきたようで、
普遍的な歌詞を書いていきたいという歌詞に近付けた曲なんだそうです。
今までの難しい単語が羅列した、ちょっと近寄りがたい歌詞に比べたら、
だいぶ親近感があって、距離感が近く、
歌詞の内容がストレートに入ってくるので、聴きやすいと思います。
本人曰く、「このアルバムの中心になると考える曲」だそうで、
当時の鬼束さんの姿勢を、率直に表現した曲なんだろうな、と思いました。

bad trip
映画「スパン」を見て書かれたバラードで、
音楽監督を担当したビリー・コーガンだったら、こういう曲を書くだろう
というイメージで書かれたそうです。
全編英語詞で、洋画の挿入歌として流れても良さそうな仕上がり。
アルバム全体を通して旅をイメージして制作されているそうで、
この曲はそのテーマそのものですね。
ちなみに本人は旅は嫌いだそうですが、人生とは長い旅のようなもので、
そういう大きな括りでのテーマだと考えればよいと思います。

蝋の翼
ギリシャ神話のイカロスがモチーフ。
イカロスといえば、よく小学校で歌われる「勇気一つを友にして」の重苦しいイメージがありますが、
対照的に明るいイメージに仕上がっていて、
ポップス的要素を押し出したバンドサウンドになっています。
私の中のイカロスのイメージが、一気に前向きなものに一新しました!

僕等 バラ色の日々
ピアノとストリングスを基調としたロックバラード。
「バラ色の日々」と字面で見れば楽しいイメージなのですが、
そのイメージを繰り返し求めることに対する皮肉を込めているそうです。
楽曲全体の世界観を、「その何度も何度も繰り返す行為が表す人生観を絶望的にぼんやり見ている感じ」
「絶望と手をつないで歩いている感じ」と説明しています。
聴いていると、ふっと絶望感に捉われるような感覚があります。

amphibious
タイトルの意味は、人間に使う場合「二重人格」として使われますが、
本人は「両性具有」の意味をもって書いたそうです。
こういう大胆なロックナンバーも、今までにはなかったアプローチかも。

MAGICAL WORLD
復帰第一弾シングル「everyhome」のカップリング曲ですが、
アルバムバージョンとして再録音されています。
ボーカル・ピアノ・チェロの構成だったシングルバージョンに対し、
ストリングスとパーカッションが加わっています。
本人曰く小林武史さんのイメージをもってして曲を作ったそうで、
小林さんのことを寂しい部分も持っている人なのではないかと想像して書いたそうです。
何となくですが、アーティストや音楽プロデューサーって、
孤高なイメージがあるような気がして、
まぁ職業柄そういうものなのかもしれませんが、
そういう部分でしっくりきました。

A Horse and A Queen
鬼束さんが21歳の時に作った曲なので、以前のレコード会社にいた頃から存在していたものの、
お蔵入りされていたようです。
なので、初期の頃に発表された曲の曲調を踏襲しています。

Rainman
このアルバムには収録されていないですが、シングル曲「育つ雑草」のカップリング曲でした。
その時は初めて自身がピアノ弾き語りを披露した楽曲でしたが、
このアルバムではバンドサウンドで構成されています。
全編英語詞なのですが、文法に忠実にするため、
和訳を元に一部英語詞を加筆修正した箇所もあるそうです。
和訳を見ての印象ですが、なんて優しい歌なんだと。
雨は涙などの比喩かもしれないけど、そんな「雨」が止むのを、
ただ黙って側にいて待ってくれる。
そんなミスター・レインマンの存在に、ほっこりしました。

Angelina
20歳の時に作られた曲なので、このアルバムの中では一番古く作られた曲となります。
タイトルはアンジェリーナ・ジョリーから付けられたそうです。
個人的には、アンジェリーナ・ジョリーといえば強い女性のイメージが大きくて、
正直、こういう感じの曲のタイトルとしては意外だったんですけど。
ただ、その強さの裏にある繊細さのようなものを、
鬼束さん独自の感受性で感じ取ったのではないかと思います。

BRIGHTEN US
讃美歌をイメージして作られた曲で、全編アカペラで歌唱されています。
こちらも全編英語詞なのですが、歌詞のニュアンスは英語詞のままの方が伝わるだろうという、
本人の意向から、この曲のみ日本語訳詞が付けられていないのです。
中学・高校時代に毎日歌っていたので、讃美歌にはなじみがあり、
英語で讃美歌を歌う機会も多くあったのですが、
実際の讃美歌と間違えそうなくらいの出来です。
歌詞のワードだとか、讃美歌らしい旋律の運び方とか、完璧だと思いました。

everyhome
活動休止からの復帰シングル。
ピアノのみというシンプルな構成で制作されたバラードで、
小林さんのピアノとの同時収録となっています。
風が大きなテーマになっているそうで、映画「フォレスト・ガンプ」を観ていたら曲が出来た、
と本人が語っています。


全体の印象として、カントリー・バラード・ロック・ポップス・讃美歌など、
これまでの作品には見られなかったほど楽曲ジャンルが多彩で、
バラエティに富んだ仕上がりになっています。
また、数々の映画の影響を得ている楽曲も多く、
活動休止の期間が、ほどよい充電期間になったのではないかな、と思いました。



LAS VEGAS

LAS VEGAS

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: UNIVERSAL SIGMA(P)(M)
  • 発売日: 2007/10/31
  • メディア: CD


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タグ:鬼束ちひろ
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D-魔道衆

前作までDシリーズを出版していた朝日ソノラマが解散して、
朝日文庫から「ソノラマセレクション」として発売された第一号です。
だからといって、シリーズの内容が大きく変わるわけではないですけども。
個人的には、私の地元の本屋さんでは、朝日文庫の棚に置かれるようになり、
ライトノベルとは一線を画すような気がしていました。

また、この作品については、携帯配信で連載されていたものが、
一冊にまとまって収録されています。
今、本のデジタル化も進んでいて、本を買う人が少なくなってしまったのかな?
とも思うのですが、それはそれでデジタル世代にも新たなファンが増えればいいかな、と。
Dは私が生まれる前から始まっていた、長~いシリーズです。
不老不死のようにいつ終わるかわからない、まだ終わってほしくないシリーズではありますが、
新しい世代も巻き込んでいけたらいいな、なんて勝手に思っています。

ちょっと前置きが長くなりましたが…
今回のD、だいぶボリューミーです。
それは、本の厚さ(=ページ数)が物語っている。
だいぶ初期の頃の作品に分厚いものがありましたが、それに匹敵するくらい。
それだけに登場人物も多く、相関図がやや複雑です。

話の本筋としては至ってシンプル。
三百年前に人間たちによって無残に虐殺された貴族が、時を経て蘇り、
その子孫たちに復讐をしようとしている。
過去にも貴族の怨念がらみのお話があったかと思いますが、
貴族は案外、根に持つタイプのようですね。
徒に長い生命を持つと、どうしてもそうなってしまうのかな。

今回、人間に復讐を果たそうとしているのは、ゼノ一族。
ゼノ公爵の倅と4人の従兄弟たちは虐殺の難を逃れ、地下墓所で眠っていた。
先祖たちにより三百年間は入り口を塞がれ、監視下にあったが、その禁が解かれ復活する…。
そんな中、ちょうどタイミング悪く、村長の娘アネットが、都から帰ってくる。
村長と娘は、三百年前にゼノ一族を虐殺したドミニク=クリシュケンの子孫だった!
そこで村長は、5人のハンターを雇うのですが、ここにDは含まれていません。

Dが物語に関わってくるのは本当に偶然。
アネットが、父が雇ったハンターのことなど何も知らず、自力で帰ってくる道中のことでした。
馬車に乗ったアネットの前に、ゼノ第一分家のヘイデン男爵が立ちはだかる。
そこへたまたま通りかかったD。
特に依頼をされていないのでこの貴族を狩る予定はなかったのですが、
貴族の方が挑発をしてきたため、始末することになる。

そのまま立ち去ろうとするDを、アネットは雇うことに。
左手とアネットの金額交渉のやり取りが面白かったです。
Dって意外と、金額はまちまちですが、いろんな人に雇われる気がする。
アネットみたいに裕福な人からはガッポリ、
そうじゃなければそれなりの金額で応じているようです。

こうしてアネットを村まで送り届ける旅が始まり、
アネットを狙う貴族は4人となりました。
ところがDの旅に「道連れ」はつきもので、今回もまた予期せぬ同行者が登場します。
宿泊した村で出会った少年ピックは、幼いながらも過酷な運命をたどってきたもので、
生き抜くための術を身に着けていました。
そんな健気な少年にDは好感を抱いたのか、どうも他の人に接する態度とは違う気がする。

のっぴきならない事情もありつつ、少年の同行をあっさり快諾。
このまま順調に進むかと思いきや、そうはいきません。
もうひとり謎の男が合流し、その結果、Dは解雇されることに。
Dはこの男の怪しさには気がついていて、
そもそもアネットの護衛にそこまでこだわりがあったわけでもなく、
もともと別の目的があったのでは?なんて思ったり。

アネットと別れてしまったD。
もちろん、こんな不消化な状態で話は終わるわけではありません。
偶然か運命のイタズラか、Dはまたアネット達の前に現れます。
しかも、当初のゼノ一族など足元にも及ばないような大貴族、ドラゴ大公も登場!
大公は神祖クラスではないかと思えるくらいの大物です。

その大公が人間を使って何の実験をしていたのか。
今までのDシリーズを読んでる方なら、何となく察しがつくかと思いますが…。
そして、それこそがDシリーズに脈々と流れる永遠のテーマなんだと思います。
大公とともに実験をしていたジュヌヴィエーヴ伯爵夫人。
彼女は人間に尊敬の念を抱いていました。

人間はどんなに憧れても不死身にはなれない。
不死身になること=それは種としても人間ではなくなってしまうこと。
人間の魂はそれを許さない。
それが人間の尊厳というものです。

それにしても、ドラゴ大公が登場してからの、ゼノ一族の雑魚っぷりが笑えました。
稀に大公みたいな神祖級の大物が出てきますが、貴族にもいろいろいるんですね。

ところで、Dの世界観は遠い未来なはずなのに、アナログというか、
中世のアンティークな世界観が共存していること。
吸血鬼といえばやっぱりクラシックな世界観がつきもので、
だからこそ未来の時代設定でも違和感なく受け入れられるんですよね。

今回もこれだけ未来で、恐ろしい実験なんかもしていて、技術的には進んでいるはずなのに、
通信や情報収集に、虫や鳥を使うという。何というアナログ!
そういえばDの中で電話って見たことないな。
そういう雰囲気が大事なんですよね。



D-魔道衆 吸血鬼ハンター19 (朝日文庫 ソノラマセレクション)

D-魔道衆 吸血鬼ハンター19 (朝日文庫 ソノラマセレクション)

  • 作者: 菊地 秀行
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 2007/10/05
  • メディア: 文庫


あらすじを読む


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Reverse

ちょうどホタルノヒカリがドラマ化した頃に発売されたアルバム。
この高野部長が本当にカッコ良くて、
今でも、藤木さんが演じられた役の中で一番好きです。
そんな大人の魅力と爽やかさを兼ね備えた藤木さんのアルバム。

この年は藤木さんのCDデビュー8周年。
タイトルの「Reverse」は意外にもUNOのリバースのカードからきてるそうで、
数字の8がリバースのマークに似てるなっていう。
そこから「Reverse」の意味自体も「再生」という、
とても大切な意味を持つ言葉でもあって、採用されたそうです。
まさかそんなところから繋がるとは!!
だからジャケットのリンゴにも、
8のようなリバースのような、そんなマークが描かれているのですね。

陽はまた昇る
ちょっとドジで、クスッと笑えるエピソードが歌詞に散りばめられているのですが、
そんなこといちいち気にしない!って気分爽快な曲です。
どんなことがあっても陽は昇って、明日は必ずやってくる。
そんな日々をがむしゃらに生きるだけ。

プラネタリウム
すごく深くて、難しい世界観だなっと思いました。
斬新だったのはプラネタリウムの捉え方。
「広すぎる宇宙が受け入れられなくて、限りある世界を選んだ」と。
プラネタリウムはリアルに近づけたものだけど、限りある世界。
そこに描かれる星屑も紛い物なんだけど、
私にとってはそのくらいのリアルで十分。
そうじゃないと理解できないよ、宇宙なんて。

Tuning Note
作詞はポルノの晴一さん!
人との関係をギターのチューニングに例えていて、
晴一さんらしい視点だと思いました。
それはそうと、この二人の交流はいつの間に!?
ギタリスト同士、通じるものがありそうですね。

Dinosaur
環境問題で、一番の被害にあったのはダイナソー(=恐竜)でしょう。
自分たちではどうすることもできない環境の中、
どんな想いで滅んでいったのか、興味があります。
滅びとか去り際というものは、ロマンがありますね。

Splash !
おしゃれイズムの二代目テーマ曲(インスト)です。
タイトル通り、弾けるようなみずみずしい曲で、
涼しげでとてもオシャレです。
途中、夏の夕暮れのようにムーディーな展開をするところがあって、
その部分はテレビでは聞けなかったから貴重です。

センチメンタルストリート
秋から冬にかけて、まさに今頃の時期にピッタリ。
すっかり気温も低くなってきて、空気が秋めいてくると、
不思議とどことなくセンチメンタルな気分になるものです。
私の中の秋のイメージもそんな感じ。

PARADISE
色気たっぷりのAメロから、めくるめく楽園へ誘われるような雰囲気で、
サビでは、心地よいメリーゴーラウンドに揺られるように、虜になってます。

ウインターワンダーラヴ
ストレートな王道ウインターソング!
まだちょっと早いですが、
これからクリスマスに向けて、気分を高めてくれそうですね。

Partyはこれから
こちらも、これからのパーティーシーズンにむけて、
ノリノリでウキウキする曲です。
藤木さんと女性コーラスの絡みが、
オトナの社交場の模様を赤裸々に表現しているようです。

ヤサシイヒカリ
本当に優しさにあふれた曲で、歌詞の1語1語にとても励まされました。
どうしようもない事は誰だってあって、自分ばかりが不幸なんじゃない。
辛いことがあっても、それでまた自分を成長させる糧にもなる。
うつむいてばかりじゃなくて、前向きになろうと、何度も立ち上がらせてくれます。

Oh, Yes
環境問題だとか、平和だとか、いろんな社会問題があふれていて、
本当は夢を描いたり、歌を歌っている場合じゃないのかもしれない。
かといって革命を起こせるような技量も勇気もなければ、
できることなんて限られてる。
表現活動とは、そういうものであってほしい。
正解を伝えるものではないけど、メッセージを伝えることはできる。
誰もが思う「自分にできることは何か」
表現者として、そんな迷いと、前向きに向き合う姿勢を、伝えてくれてる気がしました。



Reverse

Reverse

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 2007/10/24
  • メディア: CD


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タグ:藤木直人
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FREEDOM

CASCADEが再結成する前、メンバーがそれぞれの活動をしていた頃。
ソロ活動をしていたTAMAちゃんでしたが、
一時バンドを結成するも、残念ながら解散してしまう。
その後、CASCADEのドラマーHIROSHIさんと組んだバンドが「DIG DAG」なのです。
TAMAちゃんの歌う機会がまた与えられてほっとしました。
しかも今度はHIROSHIさんと一緒で、
またHIROSHIさんの冴えたドラムが聴けるのが嬉しかったです。

インストが2曲入っているのですが、どちらもクールで、カッコイイんですよ。
CASCADE時代にはなかった音楽です。


Here We Go!!!
DIG DAGとして活動を始める決意表明を感じました!
音楽はCASCADE時代を彷彿とさせる感じ。
やっぱり彼らは彼らのスタイルであってほしいと思うのです。

My Girl
出だしの重低音とそこから続くイントロからしてもうカッコイイ。
擬音いっぱいの面白い歌詞を、ラップ(?)で歌います。
ところがそこからメロディアスに展開し、ポジティブなサビに惹かれました。
一言で言って、この曲自体が最初から最後まで私のツボなんだと思います。

CRAW FISH
CRAW FISHとは、料理用のザリガニだそうです。
何だろう?なぜかしっくりくる。
あんまり水の中に泳いでいるイメージないもんね。
型どおりの人生なんて振り切ってしまえ!ってとこかな。

S.O.S
こうして揶揄する感じが懐かしい!
どこか外側から眺めて、冷めた目線の歌詞が、昔を思い出しました。

エンジェル
ちょっとダークなエンジェル。
だけどサビでは本当にスーッとどっかに飛んでいっちゃいそうです。

リゾラバベイベ
モーレツにハジけちゃって、どちらかというと夏に聞きたい感じ。
「モーレツ」とかちょっと懐かしいワードでも、
なぜかTAMAちゃんが歌うとあまり違和感を感じないんですよね。



FREEDOM

FREEDOM

  • アーティスト: DIG DAG,DIG DAG,DIG DAG & Morrissey & Naoki
  • 出版社/メーカー: posh records
  • 発売日: 2007/10/24
  • メディア: CD


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タグ:CASCADE
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ホタルノヒカリ 10

前巻で大失恋した蛍。
その後、何かと散財して、すっかり文無しになってしまったのでした。
そんな蛍が向かったのは…古巣の家!
通帳の残高を見る生々しい1コマがありましたが、私も他人事じゃない!!
給料日前に残高見るの怖くて、
何か内職とか副業した方がいいかな、なんて本気で考えたり。

そして蛍は、また部長との同居生活を再開させたのでした。
今回は、大家と住人という関係ではなく、何と家政婦として住まわせることに!
住みこみ雇いとして家賃は免除、出来によっては家政婦代も払われるという契約(?)。
その給金は、部長の採点によって決まります。律儀に採点表までつけて。
こんな会社でも家でも気が抜けないなんて…!って思いがちですが、
まんざらでも無さそうなのですよね。

それは部長の言うことが理にかなっていて、
ちゃんと蛍の頑張りを見てくれる人だから。
職場にいてほしい上司は、こうして適切に評価、アドバイスをしてくれる人だよね。

蛍と部長がクローゼットの整理をしている時のこと。
ちょうど私も今、断捨離をしていまして、ものすごく為になった。
持ってる服の整理も把握もできてないから、
似たような服とか、結局あまり着なくなっちゃう服なんかを買うんだよね。
確かに、そういうのが金欠の原因となるんだよ。
それから、買った服のメンテナンスをすること。
自分でアイロンもかけられないヤツが、クリーニングに出すなんて、100年早い!って、
肝に銘じます。
それもそうだけど、本当はもっと手入れがいのある服を買えばいいんですよね。
いい年なんだし。
普通に就職してキャリアを積んでいれば、今頃そういう服をちゃんと選んでるんだろうけど。
一生モノは、私が生涯大切にできる「生業」に出会えたら、考えてみようと思う。

断捨離をしてると、不思議と捨てられるものが次から次へと出てくるんですよね。
あの時はあんなに捨てられなかったのに、どうして今は捨てられるんだろうって。
部長が言うように、「愛情」ではなく「執着」なのかなって気づけたからなのかも。
こういうところからでも、変わらなきゃって思ってるからかな。

こうして蛍の日常は戻り、休日の恋人と過ごす予定はなくなったわけですが…、
蛍にしてみれば、思うままにリラックスして過ごせる休日が戻ってきたわけであり、
それはもう、干物なのに水を得た魚のよう。
私も予定のない休日はとことん何もしたくないので、この気持ちわかる~!
でも蛍はまだ干物生活に戻ってきたばかりで、部長の達観した休日の過ごし方を見て、
ちょっと焦ってたけど、私は気にしな~い。
パーティーなどの華やかな場所なんて、ほど遠いもんです。
蛍が言うところの「羽衣(=ショール)」なんて、
20代の時に一度くらい身に着けたことがあったかどうか。
ハイ、枯れ切ってます。

そんな蛍の今年のクリスマスは…誰かのために頑張るクリスマス。
殿と優華をくっつけるために奔走します。
どうして蛍は、自分のことはさておき、人のおせっかいばっかり焼いてしまうのだろう。
だけどこれがまたマヌケな方向に行ってしまい…それはまた次巻!


今回は番外編として、蛍がSWに就職する時の物語が収録されています。
蛍の干物っぷりは今に始まったことではなく、大学生の時から。
就活もそんなに力入れてなくて、面接もマニュアルの完コピだったりするのですが、
そこを後の部長に突っ込まれる!
そこで語られた蛍のポリシーが、干物女の神髄となるのですが、一理あると思うんですよ。
生半可な気持ちでぐうたらしてるわけじゃない。
平日がんばって、お休みはとことんリラックスする。要はメリハリですよね。

私の本当にやりたいことは、簡単に叶えられるものではない。
もしかしたら一生叶えられないかもしれない。
だけどいつまでも好きなことばかりやってられるわけでなく、
生きてくためにはどこかで折り合いをつけないといけない。
その折り合いをつけるにしても、まだ私は納得できる仕事に出会えてないんだな。
一番にやりたいことじゃないにしても、一生懸命打ち込める職場に出会いたい。
生活の基盤を安定させて、趣味の延長でもいいから、思い切り好きなことができたらなぁ。
好きなことを仕事にするのは難しい。
だけど私なりに、今できることと、これからやりたいことと、バランスよく両立させたい。
ただそれだけなのに。

こうして、私も今、恐らく最後になるであろう転職活動をしています。
早く落ち着いて、全てがうまく回ってくれたらいいのにな。



ホタルノヒカリ(10) (Kissコミックス)

ホタルノヒカリ(10) (Kissコミックス)

  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2007/10/12
  • メディア: Kindle版


あらすじを読む


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2007

アルバム収録曲の「青空の破片」に関する収益は、
「夏目雅子ひまわり基金」及び「夏目雅子ひまわり基金の推薦団体」に寄付されます。
夏目雅子さんが好きだったひまわりは、SOPHIAのデビューシングル曲で、
SOPHIAにとっても縁のある花。
都さんも悪性リンパ腫と闘病して克服していたので、
力強いメッセージ性を感じます。

燃え尽きる太陽
1曲目からガツンとくる曲。
1日の最後に、夕陽が真っ赤に燃えて沈んでいく情景が浮かびます。
そう毎日、綺麗な夕陽が見えるわけじゃないけど、
本当に燃えるような真っ赤な夕陽を見た時の感慨は、何とも言えないですよね。

モラトリアム人間
心理学用語で、いわゆる「ピーターパン・シンドローム」と同じ。
ちょうど隣国のことが歌詞に出てきまして、何とタイムリーなんだと。
どうにか冷静に対応できないものか、とニュースを見ながら思います。

そんな私も偉そうなことは言えず、モラトリアムな類だと思う。
大人になんか全然なりきれてない。
学生時代と同じことを繰り返してるだけじゃないか。
生まれた意味、生きてる理由を探し続けてる。
答えは出なくても、一生を貫く芯のようなものが見つかればいいのにね。

bell
珍しくスイングのようなAメロから、サビの疾走感に移行するのがワクワクします。
何かを始めるには、終わらせないといけないものがある。
今の私もそんな状況。
節目の年で、ベルが鳴ったのです。
踏み出すと決めたのだから、もう振り返らない。

easy street story
周りの同世代はとっくに根を張って、家庭を持ったりしているだろうに、
私は相変わらず好き勝手に生きてる。
それが私の人生です。ほっとけ。

君と月の光
まるで時を刻むようなリズムのAメロと、
雄大なメロディーのサビに、とても癒されます。
じっくり自分と向き合って、自分の小ささを感じるけど、
その先に、月光のような静かな希望を感じることもできる。

青空の破片
かの有名な「愛の賛歌」のカバー。
松岡さんが改めて詞を書いています。
松岡さんらしい、内省的な歌詞。
欠けた心の破片を、生まれおちた道で探していく。
この考え方がすごく好きです。
完璧な心の人間なんてそうそういないはずで、
「かけた心を何で埋めるか」
これは人それぞれのテーマだと思います。
だからこそ、歌詞の最後の「ありがとう」が響くのでしょう。
心からの「ありがとう」、言えてないな。

stain
今も変わらず生まれ育った街に住んでいて、
ここから都会に働きに行って、帰ってくる。
そんな毎日だから、あまり都会に染まった感はないです。
だけど今、その生まれ育った街が大きく変わろうとしていて、
それはすごく寂しく、激しく動揺しています。

in the future
澄んだ音色のイントロがすごく綺麗で、引き込まれるように聞いていると、
曲自体は疾走感のある曲で、爽やかな青春時代にタイムスリップするかのよう。
未来はいつも見えないけど、あの頃と違うことは、
無限の未来の中でも、ある程度の限界が出てきてしまったこと。
あの頃は無謀なことでも夢見ることができたけど、
今はそれがはっきり無謀だとわかってしまう。
選択肢の数は減っていくだけかもしれないけど、どうせ見えない未来なら、
思い描くことは自由なんじゃないかな。


夜空に光る星というよりも、スターの星。
だから曲もロックなのです。
多くの人の期待を背負う星にはなれないけど、
誰かに希望の光を照らす星には憧れるなぁ。

-Sen-
フォークソングのような、素朴でアコースティックな曲。
「Sen」にはいろんな意味が込められていると思うのですが、
一番大きいのは「戦」かな。
どんなに残酷な結末になるとわかっていても、
どうして戦は生まれてしまうのだろう。
繰り返さないためにも、過去の過ちを忘れてはいけない。



2007

2007

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2007/10/10
  • メディア: CD


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タグ:SOPHIA
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10th Anniversary MEGA BEST

m.o.v.eのデビュー10周年を記念して発表されたベストアルバム。
CDは2枚組になっています。
DISC1には、ファンにより人気投票にて選ばれた10曲と、
2007年にリリースされたシングル
Systematic Fantasy」「Good Day Good Time」「SPEED MASTER」、
それまでにCD化されていなかった「Sugar Sugar Rain」、新曲の「Key Ring」が収録されています。
ファン投票による選曲は私の好みともだいたい一致してたかな。

「Systematic Fantasy」はオシャレなエレクトロ風の曲で、
ちょっと近未来的な、都会のポップという感じ。
それと両A面だった「Good Day Good Time」はファンキーなロックとの融合で、
割と今までのハイテンポな路線に近いかな。
そして「SPEED MASTER」は、ロックバンド8-BALLとのコラボレーション。
日本人ですがまるで洋楽のようなカッコよさで、今で言うワンオクみたいな感じかな。
かく言う私も、彼らのことはこの楽曲でしか知らないのですが…。
同名のタイトルの映画の主題歌になってます。
4人と3人がいい意味でぶつかり合うように繰り広げるサウンドは、
ものすごい爆発的なサウンドとなって、私たちの耳に届きます。

新曲の「Key Ring」は切ない系の部類の曲。
途中でスイングジャズと融合しているのは、新しい試みだと思います。

未発表曲の「Sugar Sugar Rain」は極楽気分が味わえるような、ご機嫌ソング。
m.o.v.eの曲で、リミックスではなくオリジナルがジャングルアレンジなのは珍しいかも。
yuriさんが歌うゆったりパートと、motsuさんのご機嫌パートの緩急が心地よい。
バカンスシーンにピッタリ。


DISC2には、ファン投票には選ばれなかったものの、メンバーが曲を選考し、
メンバー自らノンストップ・リミックスを施したものが収録されています。

ちなみにDVDには、全シングル曲のショートバージョンのPVが、
これまたノンストップ・ミックスで収録されている仕様です。
m.o.v.eの歴史がノンストップで体感できます。
改めて見ると、やっぱりクルマが似合うな。

ジャケットの大ボリュームのハンバーガーは、
当時発売されていた「メガマック」を思い出します。
私は食べたことないけど。
それくらいのボリュームたっぷりのアルバムです。



10th Anniversary MEGA BEST

10th Anniversary MEGA BEST

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: エイベックス・エンタテインメント
  • 発売日: 2007/10/03
  • メディア: CD


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タグ:Move
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