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FUNKASTiC

再びファンクをタイトルに冠した、スガさんワールド全開のアルバム。
前作のテイストに、物語性が合流したアルバムで、
王道ファンクもあれば、お決まりの変態曲もあり、
予想を裏切る爽やか系もあります。
まさに『PARADE』以前と以降のハイブリッドと言える仕上がりとなりました。
今回初めてフィーチャリングに挑戦した曲もありますよ。

当時、スガさんはこう話していました。
リスナーに"聴いてほしい"曲を尊重して選んだら物語性の強いナンバーが並んだ。
これはいまの自分にとっては大きい。
何を歌いたいのか、伝えたいのか。
そしてそれはきちんと伝わるのか、はたまた伝わらないのか。
あらためて自分の想いはいまそこに向いているんだと分かった、と。

このアルバムでは大勢の中の弧を描いている歌詞が目立ちます。
いまの世の中には孤独が溢れている。
でもそういう人達の中には、必ずスガさんの音楽を聴いているリスナーがいると思っている、と。
そして、スガさんの楽曲が誰かの背中を押し、新しい何かが見えるきっかけになれば嬉しい、と。
私も激しく同意します。

Party People
今でこそパリピって言葉が使われてますけど、
そんなアゲアゲでぶっ飛んだ感じはしないです。
そこはやっぱりファンク。
ゆる~い感じのダンスチューンです。

ここでの"Party People"とは、観客のこと。
ライブで盛り上がっている時に限って、
盛り下がるようなことを思い出したりする。
一見バカっぽい曲だけどメッセージは結構深いのです。
この曲でスガさんが一番言いたかったのは、
<もし 今だとおもうなら 高く ためらわずに飛ぼうぜ>っていうこと。
そこには、スガさんも会社員からミュージシャンになった時、
こういう感じだったという経験が響いています。

91時91分
すでにタイトルから狂気を孕んでいる。。。
タイトルを見て、どういうこと?と思ったのですが、
時計の16時16分をデジタル表示で逆さに見たときを表しているそうです。
何でこんなことになったか、歌詞を見ると状況がわかるかも!?
散文的な歌詞が、グイグイと、そしてじわじわと攻め立ててくる極上のグルーヴに乗って、
混沌を極めていきます。
歌詞カードの「91:91」の羅列を見てると、頭が逆さになった気がしてきます。
『Party People』は"アルバムのオープニング"の匂いがプンプンする曲なので、
そのノリを止めずに「そのまま乗ってけ!」みたいな感じでこの曲があるのだそうです。
ホーンアレンジも秀逸なファンクナンバー。

サヨナラホームラン
2009年に開催された「ワールド・ベースボール・クラシック」をテレビ観戦した際に、
思いついた楽曲だそうです。
どう自分と向き合うか。
そこを心配すればするほど明日なんて見えなくなる。
でももし上手く向き合うことが出来たなら、
そこに"新しい兆し"を感じるくらいはできるんじゃないかな、とはスガさん本人談。

歌詞の気持ちは何だかすごくわかる気がするな。
野球じゃなくても、誰かが成功をあげてたり、達成感を味わってたりした時、
自分このままでいいのかな?ってよく思う。
1つくらい、何かやり遂げたいよね。

2008~2010年までの暗い世相から感じていた闇が、
「誰かの背中を押す曲」へと転換されたナンバー。

兆し
死にたいって思っても、そうそう簡単に死に切れるもんじゃない。
捨てきれない思い。断ち切れないもの。
そういうものが明日への兆しなんじゃないかと。
それはかすかなものでも影響力がある。
本当に全部失うって、相当なもんだろうな。

ファンカゲリヲン
スガさんが好きなエヴァをモデルにした楽曲です。
ここにもエヴァファンが!
私はガンダムは語り合えないけど、エヴァだったら一緒に語れます!!
それにしてもスガさん、6月にはこだわりがあるのでしょうね。

トマトとウソと戦闘機
ファンクだからこそ、歌える歌詞だと思う。
あまり表に出したくないことを掘る。
ファンクミュージックにはそういうソウルがあるんだと思います。

雨あがりの朝に
雨があがった後の透き通った感じを連想させる音。
こういう曲調は意外かもしれないけど、あるんです。
他の曲調に比べて爽やかさが際立ちます。
ひとつ壁を飛び越えてみたくなる雨あがり。ムズキュンです。

スガさん曰く、ファンキーなものを作っては迷ってポップなものを作って、
またファンキーなものに戻っての繰り返しだった。
こうして出来た曲から、素直に今聴いてほしい12曲を選んだ、と。
これはそのうちの一曲です。

ドキュメント2010~Singer VS. Rapper~
RapperとはMummy-Dさんで、Singerはスガさん。
「はじまりの日」からのコラボですね。
さすがのMummy-Dさん、見事な対決です。
ラスト、歌詞には載ってないアドリブのところが、最高に面白いです。
よく聴いてみてください。

台風は北北東に進路をかえ…
記憶は、何かの出来事と一緒に結びつく、と言いますが、
この場合は台風直撃のニュースですね。
この人はこれからも、台風が近づいてくるたびに、
別れを思い起こすんだろうな。

夏色タイム
夏だね~、青春だね~、とほっこりしてしまう曲。
是非、夏に聴いてほしいです。

軽蔑
時々ある、ブラックな主人公の曲。
こんな人ヤバイよ!って思うけど、リアルですよね。
そういう闇の部分を隠さず歌うところもまた魅力。

はじまりの日 feat. Mummy-D
テレビアニメ「テガミバチ」のオープニングテーマでした。
表記されてないですけど、アルバムバージョンですよね?
聞き慣れないイントロが追加されています。
3年越しのラブコールによる初のフィーチャリングアーティスト、
Mummy-Dさんを迎えたナンバー。
スガさんが大筋を作ったトラックを挑戦状よろしくDさんへと投げて、
彼がラップで十二分の回答を戻して完成しました。
「携帯やダウンロードでどの部分を切り取られても成立するように」という意識から、
歌詞は4度も書き直されたそうです。

おかげで、印象的に刺さるフレーズがたくさん!
やってみたいこと、何でも始めてみよう!って勇気もらえます。
「携帯捨てて自由をインストールした」という歌詞が好き。
うまいこと言いますなぁ。



FUNKASTiC

FUNKASTiC

  • アーティスト: スガシカオ
  • 出版社/メーカー: BMG JAPAN Inc.
  • 発売日: 2010/05/12
  • メディア: CD


1.Party People https://youtu.be/geoOSCE9jgk
2.91時91分
3.サヨナラホームラン https://youtu.be/z42HXUEeIVU
4.兆し
5.ファンカゲリヲン
6.トマトとウソと戦闘機
7.雨あがりの朝に
8.ドキュメント2010~Singer VS. Rapper~
9.台風は北北東に進路をかえ…
10.夏色タイム
11.軽蔑
12.はじまりの日 feat. Mummy-D https://youtu.be/AoQ9VPkK5eY
タグ:スガシカオ
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