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ニュームーン/トワイライト・サーガ

映画「トワイライト~初恋~」の続編。
なのですが、ここから作品の展開自体を私は受け入れられなくなるのです。
それは映画化がどうというわけでなく、そもそもの原作のストーリー自体がもう…。
もともとティーン向けの小説ということもあって、
アメリカのティーンの気持ちはちょっと共感しがたかったのかも。
ただ、相変わらず音楽はセンスいいな!と思うので、そのレビューをします。

DEATH CAB FOR CUTIE/MEET ME ON THE EQUINOX
今作の記念すべきリード・トラックをつとめるのは、
アメリカはポートランドが誇る4人組バンド、
「デス・キャブ・フォー・キューティー」。
2008年、アルバム『Narrow Stairs』で全米№1を獲得するほどの人気バンドですが、
その5~10年程前までは、文化系臭たっぷりのインディ界のカリスマ・バンドでした。
当初からそこまでスタイルを変えず地道に進んで獲得したこのブレイクにより、
ミュージシャン内でのリスペクトも非常に高い存在です。

BAND OF SKULLS/FRIENDS
イギリスはサウザンプトン出身の3人組で、
当時、デビュー・アルバムを出したばかりの、全くの新人バンド。
こういういきなりの抜擢は、いかにもこの映画好みの手法。

THOM YORKE/HEARING DAMAGE
今回はレディオヘッドでの参加ではなかったものの、
ヴォーカリスト、トム・ヨークがソロで書き下ろしの新曲と共に参加。
アヴァンギャルドなエレクトロニカを聴かせてくれています。
世界のロック界で最大の尊敬を受けるレディオヘッドのメンバーの積極参加が、
『トワイライト』サーガに対する人々のイメージ・アップに多大な貢献を果たしているでしょう。

LYKKE LI/POSSIBILITY
一般的知名度こそないものの、本国スウェーデンでは抜群の人気を誇り、
耳の早い英米のリスナーからも熱い注目を浴びているクラブ系シンガー・ソングライター。
「リッキ・リー」と発音します。

THE KILLERS/A WHITE DEMON LOVE SONG
2004年に「Somebody Told Me」「Mr. Brightside」を世界的に大ヒットさせて以来、
世界のロック・フェスティバルで軒並みヘッドライナーを飾る人気バンドとなったザ・キラーズ。
そんな彼らの書き下ろし新曲で、このサントラの目玉のひとつです。
80年代リヴァイヴァルを思わせるシンセ・サウンドがウリの彼らですが、
ここでは時折見せるダーク・サイドを発揮。
トワイライトシリーズのゴシックなイメージを巧みに演出しています。

ANYA MARINA/SATELLITE HEART
アメリカでのレコード・レーベル、チョップ・ショップ・レコーズ所属の
新人女性シンガー・ソングライター。
これを機に注目度を上げていきそうです。

MUSE/I BELONG TO YOU (NEW MOON REMIX)
前作でも劇中で大きくフィーチャーされていたミューズですが、
今回も引き続き本サントラに参加。
バンド自ら原作者のステファニー・メイヤーのファンでもあることで相思相愛なのですが、
前作とガラリと違う本作で唯一彼らが再び選ばれたのは、
アグレッシヴな音を好むラウド・ロックのファン、
スタイリッシュでアートな雰囲気を好むインディやUKロックのファン、
その両方から共に好まれる今日稀な包容力を持っているから。
それが故に、本国イギリスではかねてからトップ・バンドではあったのですが、
このトワイライト効果もあり、アメリカでも最新作アルバムが初登場3位を記録する大躍進ぶり。
この曲はそのアルバムにも収録されていたナンバーを、サントラ用にリミックスし直したものですが、
本作での起用をキッカケとして、彼らにとって欠かせない代表曲になるでしょう。

BON IVER & ST. VINCENT/ROSYLN
デビュー・アルバムが英米の批評メディアで軒並み年間ベスト・アルバムに選出された
髭面の男性シンガー・ソングライター、ボン・アイヴァーに、
インディ界で知る人ぞ知る女性シンガー・ソングライター、セイント・ヴィンセントのデュエット。
こんな、かなりの音楽通でも思わず唸りそうな渋く枯れた楽曲がいきなり入っても、
違和感を生まないところが、本作の奥の深いところです。

BLACK REBEL MOTORCYCLE CLUB/DONE ALL WRONG
続いても、渋いナンバー。
2002年頃、ストロークスやホワイト・ストライブスらと共に、
「ロックンロール・リヴァイヴァル」の旗手として注目されたBRMC。
かつてはノイジーなロックンロールで人気だった彼らも、
最近は漆黒のブルースへと路線転換。
ここれはボブ・ディランをも彷彿させる、剥き出しのままの
ブルージーなアコースティック・フォークを聴かせてくれています。

HURRICANE BELLS/MONSTERS
聴き馴染みのないアーティスト名ですが、こちらも知る人ぞ知る存在。
ストロークスが台頭した2001年頃に、同じニューヨーク出身のインディ・バンドとして注目された、
ロングウェイヴのフロントマン、スティーヴ・シルツのソロ・プロジェクトです。

SEA WOLF/THE VIOLET HOUR
ロサンゼルス出身の5人組バンド。
まだ無名でしたが、彼らの所属するレーベルの先輩が最新アルバムで全米トップ10入りするなど、
周囲の状況は暑くなっています。
アメリカのインディ・シーンにおいて、LAはニューヨークに完全に押されっぱなしでしたが、
このあたりで巻き返しをはかりたいところです。

OK GO/SHOOTING THE MOON
アメリカはシカゴ出身の4人組バンド。
2006年、シングル「Here It Goes Again」のPVで、
メンバー自らスポーツ・ジムのランニング・マシーンを使って踊ったのが、
You Tube上でバカウケしたことで一気に人気バンドの仲間入りを果たしました。
元はと言えば、トーレ・ヨハンソン(フランツ・フェルディナンド、カーディガンズetc.)や
デイヴ・フリッドマン(MGMT、フレーミング・リップスetc.)などの名プロデューサーと組むなど、
ハイセンスな感性を持ったバンドとしても知られています。

GRIZZLY BEAR (WITH VICTORIA LEGRAND)/SLOW LIFE
こちらも本作の大きな目玉のひとつ。
グリズリー・ベアはニューヨークはブルックリン出身の4人組バンド。
多彩なハーモニーを活かしたドリーミーなポップ感覚が持ち味。
最新作がいきなり全米8位の大ヒットを記録したことで一躍脚光を浴び、
なんとあのビヨンセやジェイ・Zまでもがコンサートを見に訪れる程、
セレブにも大人気のオシャレなバンド。
この曲も書き下ろしの新曲で、友人であるインディ・バンド、
ビーチハウスのヴィクトリア・ルグランをゲストに迎えての1曲となりました。

EDITORS/NO SOUND BUT THE WIND
こちらは、イギリスで2枚連続してプラチナ・アルバムの好セールスをあげる人気の4人組バンド、
バーミンガム出身のエディターズ。
リード・シンガー、トム・スミスの魅惑的なバリトン・ヴォイスを活かした、
グルーミーながらスケールの大きなサウンドでカリスマ的支持を得ています。

ALEXANDRE DESPLAT/NEW MOON (THE MEADOW)
こちらは正式な映画スコア。
担当するのは、ヘレン・ミレン主演の『クイーン』や、
ブラット・ピットでお馴染み『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』で知られる
フランス人作曲家、アレクサンドル・デプラ。
彼も映画音楽界隈では引っ張りだこの人気者です。

と、ここまでがオリジナルのサントラで、凝りに凝ったインディなメンツ。
そこに、日本盤ボーナストラックとして、加藤ミリヤの書き下ろしの新曲を特別収録。

加藤ミリヤ/Destiny
『トワイライト』シリーズの支持層は10代後半~20代にかけて、
ちょっと大人へと背伸びする年代が世代的に多いのですが、
当時の日本におけるこの世代の女の子たちから絶大な支持を受けている、いわばIt Girl。
そんな彼女得意の、切なさいっぱいのこのナンバーを、
ベラの気持ちに照らし合わせて聴いてみてください。



ニュームーン/トワイライト・サーガ

ニュームーン/トワイライト・サーガ

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2009/11/25
  • メディア: CD


1.DEATH CAB FOR CUTIE/MEET ME ON THE EQUINOX https://youtu.be/bjIErrcr75A
2.BAND OF SKULLS/FRIENDS https://youtu.be/xMU4Z_fippE
3.THOM YORKE/HEARING DAMAGE
4.LYKKE LI/POSSIBILITY https://youtu.be/Uoh838WDgss
5.THE KILLERS/A WHITE DEMON LOVE SONG
6.ANYA MARINA/SATELLITE HEART https://youtu.be/kBSR_hwKXAM
7.MUSE/I BELONG TO YOU (NEW MOON REMIX) https://youtu.be/XRY51RFKj6E
8.BON IVER & ST. VINCENT/ROSYLN https://youtu.be/LHHsYG8x2j0
9.BLACK REBEL MOTORCYCLE CLUB/DONE ALL WRONG https://youtu.be/348bYjum9n8
10.HURRICANE BELLS/MONSTERS
11.SEA WOLF/THE VIOLET HOUR https://youtu.be/09t2uFgwDbY
12.OK GO/SHOOTING THE MOON https://youtu.be/gFyF1OrDb8s
13.GRIZZLY BEAR (WITH VICTORIA LEGRAND)/SLOW LIFE https://youtu.be/IBrUUx95E9w
14.EDITORS/NO SOUND BUT THE WIND https://youtu.be/jcY3wGwRFjc
15.ALEXANDRE DESPLAT/NEW MOON (THE MEADOW)
日本盤ボーナストラック
16.加藤ミリヤ/Destiny https://youtu.be/Bv4eHL7QB_E
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