SSブログ

DEATH NOTE 9

前巻でせっかくメロ達のアジトを暴いたのに、
ノートの本来の持ち主である死神シドウに邪魔されたことについて、
月はリュークを追及する。
すると、リュークがメロ達に憑いた死神シドウについて白状する。
元はといえば騙し取ったノートだということを月に言わなかったからだとして、
今回ばかりはリュークも月に協力させられるハメに。
とうとう月も、死神をこき使うレベルになりましたか!

そこで月が講じた策とは、また所有権が絡む複雑なもので、
デスノートはこの所有権を制すればだいたい理解できるんじゃないかと思う。
まず今ミサが使っているノートを月に預ける。
ミサのノートって埋めてあったんじゃ!?って思ったけど、とりあえず置いといて。
これからは月がノートの隠し場所になるとし、
コルセットなどで巻きつけて体に密着させておくという。
こうしておけばまた所有権をなくしても、ノートに関する記憶は失わない。
そしてレムの死後、月が持っていたノートを、一度リュークに返し、
「キラが使っていたノート」として、日本の捜査本部に届けることに。
そうすれば、月だけは、次の所有者に死神の目で見られても、ノートの所有者だとわからない。
(→死神の目を持った人間は顔を見た人間の名前と寿命を見る事ができるが、
自分を含め、他のデスノートを持った人間の寿命の方は見る事ができない。)
これが後々役に立つのです。

・デスノートの所有権を、他の人間に移したり放棄したりする事で
 そのノートに関する記憶等がなくなるのは、
 実際にノートに名前を書き込み人間を殺した場合であり、
 所有しただけで名前を書き込んでいない場合は、そのノートに関する記憶は消えない。
 しかし、所有した事で認知できていた死神の姿や声は認知できなくなるし、
 取引をした死神の目も失われる。

さて、ここまで下準備を整えた上で、キラから夜神に連絡が入る。
※キラの役を演じているのはミサです。
日本捜査本部にあったノートが悪人の手に渡ってしまったので、
それを取り返してほしいというもの。
情報が得られた大方のマフィアはノートで始末するが、
残りは日本捜査本部の者に始末してほしいという協力依頼です。
ただしこれには、本部の誰かが死神の目の取引をする必要がある。
その役回りを買って出たのは、月の予想に反して、父・夜神総一郎でした。
粧裕の命と引き換えに、メロにノートを奪われてしまい、自責の念にかられていたのです。

こうして予定の時刻に夜神が目の取引をして突入。
メロ側の死神シドウは、リュークが黙って見ているよう言いつけ、
その間にノートも奪還できました!
しかし、いざ、メロと夜神が対峙する場面になり、月の懸念が的中する。

夜神は死神の目によって、メロの本名を知ることに成功!
ところが、すぐにノートに名前を書きこもうとしない。
それどころか、下手な駆け引きを持ちかけて説得を試みている!!
これは、夜神が人を殺したことがなかったことによる躊躇。
月やミサがスラスラとノートに名前を書きこんでいるのを見慣れてしまっていたけど、
普通は名前を書くだけで人を殺せてしまうなんて、怖くて当たり前なんだと思う。
その隙を見抜いたメロは、自爆スイッチを作動させて逃亡。
夜神は首に銃弾を浴びてしまいます…。

夜神は病院に運ばれ、一瞬だけ意識を取り戻すも、
ノートにメロの名前を書くことなく死亡。
最期に、月がノートの所有者ではない=キラではないことがわかって、
安堵の表情を浮かべて死んでいきました。
リュークの台詞で、「ノートを使った人間は不幸になる」とありますが、
せめて息子がキラはないと信じて逝けただけでも幸せか…というのが皮肉です。
その夜神が死に際でも必死にノートを離さなかったので、
シドウの元にノートが戻り、そのまま死神界に帰っていきました。

その後、ニアは日本の捜査本部に疑いをもっていました。
最大のポイントは、メロからノートを奪還した後でも、
日本捜査本部がノートをまだ持っていること。
キラからの協力依頼のもと、ノートが奪還できたまでは良いとして、
普通ならキラにノートを返すのが筋だという。
「捜査本部としてキラにノートをまた渡すわけにはいかない」とすればいいんじゃないかと、
素人の私なんかは思ってしまうのですが、
ニア曰く、捜査本部に直接交渉できるキラなら、
ノートも脅せば取り返せるのではないか、という話。
キラにしてみれば、様々な殺しのルールが架かれているノートなんて、
自ら手の内を明かすようなもの。
月がLとしてニアにどのように説明したのかがはしょられていてよくわからないけど、
要は月がボロを出し始めたということでいいのかな。

個人的に疑問に思っているのは、ニアはノートが何冊あると認識しているのか。
キラが一人だとしたら、ノートは1冊だと思うのが普通!?
ましてやレムが持っていたノートを月が持っているなんで、日本の捜査本部の者ですら知らないことだし。
これをうまく利用して、ノートは再びキラに奪われた、としても良かったのでは?
それはそれで、私には考えも及ばないような不都合が、月には予測できていたのかな?

いずれにしてもニアはキラ=二代目Lと思っているの確立が7%。
ただし、その二代目Lを名乗っているのが月だという認識は無いけどね。

一方、世の中はキラに味方する。
キラの力で戦争はなくなり、マフィアなどの犯罪組織も壊滅状態にある。
またキラを独自に捕まえようとした大統領の死を受け、
アメリカはキラを認めるという態度を示した。
これこそが月が目指す「新世界」。

実際、捜査本部の松田も、「キラ=悪」と言い切れずにいました。
キラは大量殺人犯で正義ではない。
でも、悪と戦っているところもあり、完全否定はできない。
世の中はキラが正義か悪かという論争に走るけど、月はもうそんな次元にいなかった。
「キラを捕まえればキラは悪。キラが世界を支配すればキラは正義」
月はただこの勝負をしているだけのように思える。
そして、キラが必ず正義になることを信じて。

そんな風潮を受け、ニアはSPKを解散する。
ただしそこには、味方のいなくなったメロが、
情報を手に入れたくて接触してくるのではないか、という狙いもありました。
ニアのもとにメロの写真があったから。
狙い通り、写真を取り返しにメロはやってきますが、
ノートを手にすると死神を見ることができるのと、
ノートに書かれたルールの中に嘘のルールが存在することを教えて去る。
問題は、ニアがどのルールを嘘だと見破るのか。
怪しんでいるのは、「最低13日以内に人の名前を書き続けなければ自分が死ぬ」というルール。
これが嘘なら、監禁までされた月のアリバイが崩れ去る。
そのあたりを軸に、ニアは月に揺さぶりをかけてきます。
これにはさすがの月も焦り始める…。

奇しくもニアの推理は当たってはいるのですが、まだ確信はできないだけで…。
ただ、ニアが突然適格な推理をする論理的背景が、凡人の私にはなかなか理解できず、
何度も読み返してしまうのでした。


ちなみに、本編ではあまり関係ないですが、他にも実はこんなルールもあるようです。
興味深かったので載せてみる。

・人間界で同時に存在していいデスノートは6冊まで。
 もちろん死神自身が所有するノートはその数に入らない。
 よって、人間にノートを所有させる事で人間界にいていい死神も6匹まで。
・一匹の死神が、同時に異なる人間にデスノートを渡していいのは三人まで。
・デスノートを渡す人間が三人までであれば、たとえば二冊ずつ三人に渡すという様に、
 一匹の死神が6冊までノートを人間に持たせることは可能である。
・よって、一人の人間が6冊のノートを使用することも可能である。

せっかくだからこれを最大限活かせば、また違う展開ができるのに…なんて思うけど、
これ以上別の死神やノートが存在したら、それこそ収集つかなくなるね。



DEATH NOTE (9) (ジャンプ・コミックス)

DEATH NOTE (9) (ジャンプ・コミックス)

  • 作者: 大場 つぐみ
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2005/12/02
  • メディア: コミック


メロからノートを奪還する為に行動できる者はもはや捜査本部しかいない。
彼らを動かす為に、月はノートを使うある策に出るが…!?
また、時を同じくして夜神総一郎が捜査本部に復帰する。
月の作戦に父は…!?
タグ:DEATHNOTE
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:コミック

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0