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Dr.コトー診療所 3

ドラマ化されてないエピソードがいっぱいで、新鮮な気持ちで読めました。
まず大きなエピソードだったのが、島に外国からの現金強奪犯が漂着する話。
事件とか血なまぐさい出来事とは無縁そうな島なので、衝撃でした。
何とか助けを呼ぶため様々な手段を試みるものの、
コトー先生が殴られたり、星野さんが切り付けられたりするのは、痛々しかったです。
どう助かったかは読んでみてのお楽しみですが、漁師が団結した時の迫力はすごいな~と思いました。
しかし、どんな目にあっても、心臓疾患をもった犯人グループの一人に、しっかりと手を尽くすところは、
さすがコトー先生です。

個人的に大いに感銘を受けたのは、この次のエピソード。
島の小学校の教員をしている小沢先生のお話です。
彼は本土の出身で島に赴任されているのですが、翌年も古志木島での勤務が決まったそうで、
憂鬱そうにしていました。
でもこの春からは離れて暮らしていた家族を呼び、少しは支えになるかと思ったのですが…。
島にやってきた奥さんが、小沢先生以上に環境になじめず、強度のストレスを感じていたのでした。
一方、二人の息子のマサトくんは、初めての環境に好奇心いっぱいで、
島の自然に感動したり、島の子供になろうとしていました。
そんなマサトくんが山で事故に遭ってしまい…

この話を読んで思ったのは、子どもは意外と順応性があって、環境に適応しようとするということ。
大人は最初から先入観があって足踏みしてしまいますが、子どもはむしろ新しい環境に対して好奇心であふれているのです。
それを大人の勝手な思い込みで「島のやり方に従わなくて良い」とするのは、せっかくの好奇心を潰してしまうことになる。
そんなのは大人のエゴであり、環境になじめない大人たちの言い訳でしかないと思うのです。
子どもは単純に周りの子たちと仲間になりたいし、そのためにはみんなと同じことを共有したいだけなのです。
大人がなくしてしまったもの、子どもから学ぶこともあるんだなと思った次第です。
今回のマサトくんの事故は、小沢家にとっていい薬になったのではないかな、と。

続いては、しげさんの息子・伸幸さんが島にやってくる話。
カメラマンの伸幸さんはしげさんの船に乗って手伝いをすることになったのですが、
網にかかった不発弾が爆発してしまい、伸幸さんの右腕が吹っ飛んでしまう…。
カメラマンにとって右腕の怪我は致命傷、果たしてつなげることができるのか?
緊迫の展開は、是非読んでみていただきたい。

最後の1話はほとんど読みきりのようなファンタジーな物語。
治療の現場が全く登場しない物語ですが、星野さんのコトー先生に対する気持ちが伝わってきます。
好きな人と、星空のような夜光虫を見られるなんて、ロマンチックだなー。
星野さんの願い、かなうといいですね☆



Dr.コトー診療所 (3) (ヤングサンデーコミックス)

Dr.コトー診療所 (3) (ヤングサンデーコミックス)

  • 作者: 山田 貴敏
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2001/08
  • メディア: コミック


満足な医療設備も整わぬ孤島・古志木島で
数々の奇跡を起こしてきたDr.コトーこと五島健助。
ある日この島に、外国から現金強奪犯人の3人組が漂着。
そして診療所が、彼らに乗っ取られてしまう!
ケガをした仲間の介護を要求する犯人グループ。
看護婦の星野を人質にとられ、外部への救助要請も見破られ、
進退きわまったコトーがとった行動とは……!?
奇跡と感動の離島医療物語。
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