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4Flusher

スガさんの4枚目のアルバム。
枚数を重ねるごとにどんどん洗練されていってる気がする。

人気と共に広がった活動のフィールドと、
それによる繁忙がスガさんの足を引っ張り、
またプライベートでも様々な出来事がスガさんを取り巻き、制作は難航を極めたそうです。
後にスガさん自身が「あのアルバムは散漫だった。自分の限界を思い知った」と語っていますが、
それでも、一曲毎のクオリティはスバ抜けて高いものばかりだと思います。


かわりになってよ
エッジの効いたギターのカッティングで、アルバムの幕開けを担った一曲。
次曲「性的敗北」のプロローグ的機能を持っていて、
二曲の7分間メドレーでひとつの楽曲と言っていいと思います。

男の本音(?)がわかってしまう歌詞。
彼女ではなく、異性の相談相手だからこそ言えること。
これくらい男心がわかれば、かなりレベル高い女でしょう。
こうして友情と恋愛を錯覚するのかな?なんて。
この歌詞の主人公は大丈夫そうだけどね。

スガさん曰く、自身のファンクの金字塔と、この二曲を評していました。
"体温"をキーワードに<彼女のかわりになってよ>と、
(女性からはブーイングだろうけど)見事なまでに男性目線の"性"を歌い切っています。

性的敗北
1曲目からこの曲に変わった瞬間が気づかなかった!
切れ目なくつながってるってのもあるけど、ベースになってるビートが一緒で、
ところどころに共通の音色が鳴っているから。
おまけにラストでは、1曲目のメロディが歌詞を変えて、コーラスとして流れる。
興味深い。

当時、女友達との会話で「元カレを諦めてくれる手段ってあるかな?」と訊かれて、
スガさんは「新しい彼とエッチしてるのを見せりゃ一撃だろ」と答えたそうです。
勿論友人の激怒を買ったそうですが、この曲はそんなやりとりから着想を得たとか。
前曲で男の傲慢さを振りかざしていた男が、
今度は肉体によって完全なる敗北を求めるという入れ籠の構造でドラマが展開されます。

ミートソース
無性にミートソースが食べたくなってしまった。
歌詞を見て、男性の前では食べるのやめようって思ってしまった(笑)
絶対、口のまわり赤くなってるもん。
今年の狂ったように暑かった夏に似合う曲かも。
でもあまり想像したくない(笑)

AFFAIR
大人の別れソングです。
言いたいことも呑み込んだ上での達観なんだろうな。
サビの歌詞が切なくて、グサッときます。

波光
眩いほどの美しいドラマ性を持つ、スガさんの楽曲では珍しい"バラード然"とした佳作。
雄大なメロディーと、ピアノのアレンジが素敵な、綺麗な曲。
大好きです。
水平線まで続く広い海が浮かびました。
大自然の中で聞きたい曲かな。
そして自分の小ささに恥じて笑うんだろうな。

当時のスガさんはひどく弱っていて、
何をやっても上手く行かないダウナーな時期が長く続いたそうです。


ドキュメント2000~the sweetest day of my life~
リアルな「ドキュメント」シリーズです。
やっぱり結婚式に歌ってほしいとかって頼まれるんだろうな。
結婚式にスガさんが歌ってくれるなんて十分贅沢だけど、もし歌ってもらえるならどの曲がいいかな?
最近、私の身の回りで結婚する人が増える今日この頃。さすがに年齢的にね。
いろんな事情で出席できないことが多く、未だに一度しか出席したことがないのですが、
幸せな時間はいいもんです!!

SPIRIT
爽快な気分になれる夏の曲。
あれこれ考えるのやめて、前向きになれそう。
時にはガムシャラに進んでみることも大事なんだよ。
余裕なくなるとつい忘れちゃうから、そんな時に励みにしたい。

スガさん曰く、何故ユメや自由、ガムシャラやブルースといった、
"フワフワした言葉"を使ったのかは自分でも分からないけれど、
仕上がりを聴いたらアルバム全体の言葉と共鳴してやけにリアルに響いた」とのこと。
ゴスペル調のコーラスは着想時点から浮かんでいたんだそうです。

そろそろいかなくちゃ
この曲も透き通るような気持ちになれる、大好きな曲。
漂う停滞感とか、共感できる部分がすごくあってね。
私も、そろそろいかなくちゃ。

たとえば朝のバス停で
スガさんは発売当時、
「どこにでもある単純な言葉で、普通の日常と普通の景色を描いて、
自分の世界を構築することに成功した曲」と、
この曲への手応えを語っていました。
たしかにスガさん自身の日常であり、
リスナーにとってのそれとして聴くことができる佳作。
一期一会の世の中だけど、その中に貴重な出逢いもあるんですよね。
その場限りの出逢いかと思ったら、後々大きな影響を与えていたり。
どんな出逢いであっても、人との出逢いは大事にしていたい。

アレンジは当初はゴーゴーっぽい曲調を目指していたのですが、
結果としてこのニューオーリンズ・ファンク的な形に落ち着いたのだそうです。

青白い男
なんかミステリー小説に出てきそうな光景ですが…。
でも伝わってくる焦燥感の強さがものすごい。
非日常的な場面だけど、表現のエネルギーが物凄く感じられる。
これぞ、ロック魂。

木曜日、見舞いにいく
こちらも小説の中の一説のような歌詞が印象的。
おそらくこれは、スガさんの当時のプライベートにまつわるものだったのでしょう。
幸いなことに、私は今のところ病院にお見舞いに行く機会はないのだけれど、
もし身近な人の余命がわかってしまったとき、どんなことを思うのかなぁと想像してしまった。


4Flusher

4Flusher

  • アーティスト: スガシカオ,SHIKAO&THE FAMILY SUGAR
  • 出版社/メーカー: キティMME
  • 発売日: 2000/10/25
  • メディア: CD


1.かわりになってよ
2.性的敗北
3.ミートソース
4.AFFAIR http://youtu.be/9QLWrePf_MU
5.波光
6.ドキュメント2000~the sweetest day of my life~
7.SPIRIT http://youtu.be/bCifkE6Fv9s
8.そろそろいかなくちゃ
9.たとえば朝のバス停で
10.青白い男
11.木曜日、見舞いにいく(Album Mix)
タグ:スガシカオ
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