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Sweet

ニューアルバムも発売されて、メディアへの露出も増えて、ノリにノッてるスガシカオさん。
いつかお会いしてじっくりお話したいと、密かに思ってる方です。
今回ご紹介するのは懐かしい作品。
代表曲の「あまい果実」に関連してのタイトルかな~と思ったのだけど、
今までの2作と比較しても、温かみがあって甘い曲が多いかもしれない!と思った1枚。

「この時点での自分の神髄」を編んだサードアルバムです。
スガさんは当時のインタビューで、
「二言目にはファンクだって言っているのに、こんな色白な身体したヤツもいないでしょ?
僕は"……みたいな音楽"をつくりたいわけじゃなくて、
僕にしか出来ない音楽を作ることにした元々興味がないんだ」と言っています。
つまり、本作は、スガさんが自信のオリジナリティを追求していく上で、
"覚悟"を決めた一枚となったのです。


あまい果実
心地の悪い低音弦のうねりに乗って歌われる耽美なエロティシズム。
この曲をシングルカットしたのは、今考えてもかなりのチャレンジだったと思います。
そんな匂い立つほどのファンクを奏でた8thシングル。
スガさん本人曰く「早過ぎた名曲」。
と言うのも、このディープでドロッとした世界観のシングルリリースは当時のシーンでは、
大博打でした。
結果は希望通りとまでには振るわなかったものの、
この時点でのスガさん流ファンクが極まった記念碑的ナンバー。
「普通の言葉で自分だけにしか書けない曲が書けたと思う」とは当時のスガさん談です。

大切な人のことは全部知っていたい。
そういう人には隠し事したくないし、されたくもない。
わかってるんだけど、人に全部をさらけ出すのは難しいのです。
たいてい人は一部しか見せてないし、誰しも見せられない部分を持ってる。
ジョハリの窓を思い出した。

正義の味方
ジェームス・ブラウンスタイルのファンクチューン。
すごい妄想炸裂(?)の歌詞が面白い。
この歌詞は、スガさん自身が「下町シリーズ」と定義しているもので、
幼少の頃、友人宅に遊びに行くといつも家にいたお父さんのことを、
友人同士で話のネタにしていた際の、
「あいつの親爺、正義の味方らしいぜ?」「マジで?」といったやりとりが元になっているそうです。
何気ないご近所さんでも、こういう風に勝手に人間観察してみるのも面白いかも。
あくまで想像の世界なので、ご迷惑をかけない程度に(笑)
でも、こういう想像が創造性を高めるもととなるんだと思うのだよ。シャレじゃないです。

夕立ち
歌詞を書く時、感情そのものの動きをダイレクトに表現する手法は、
言わばスガさんの十八番で最も得意な手口なんだそうです。
でもこの曲はそれを一切使わず、同じ着地点への到達を狙った曲だとか。
夕立ちが降っている時の特有の湿度を情景に、
<君>を思う<僕>のモノローグが綴られています。

夏の夕立ちの憂鬱も、この曲が流れてればやり過ごせるかも。
素敵な雨宿りができそうです。

ふたりのかげ
この曲はほのぼのしてていい曲ですよ。
雰囲気が何となく、山崎まさよしさんに似てる気がする。
なんかわからないけど、早く家に帰りたくなる。
どうせ帰っても私の家には誰もいないけどさ(笑)

310
日付まで出てきて、物凄く生々しい歌詞なのですが…。
余計な詮索なんてしてませんよ。

夜明けまえ
ポップスとしてのドライブ感を備えたこの曲は、
制作当初から"8ビートっぽいアレンジと開けた歌詞"を目指していました。
その甲斐あって多くの新規リスナーを獲得!
この曲をはじめとするファンクとポップの融合についてスガさんは、
「その二つが切り替わる瞬間にどんなメロディやリズムをブチ込むかがポイント」と語っています。

夜も更けてゆくと血が騒ぐ、夜行性な私(笑)
夜中に色々と思いついて、何かをやり始めて、気がつくと夜が明けるなんてしょっちゅうだよ。
そんな私のワクワク感と焦燥感にピッタリ。

師走
イベント盛りだくさんな師走の曲。
派手なことしなくても、静かにまったりしたい派に。
私もどちらかというとまったり派。人混みが苦手なので。

グッド・バイ
サザン・ソウルのテイスト溢れるナンバー。
フェイドアウトに向かってディープになっていくグルーヴも味わい深いです。
歌詞ちゅうの"君"は男性とも女性とも取れます。
ファルセットから地声付近の高さへと着地するサビの歌声が艶っぽい。

また、すごくリアルな、空港での見送りの場面が浮かんできた!
全く同じ経験はないけど、応援したい気持ちと寂しい気持ちと心配と、
このせめぎ合いはわかる!!

いいなり
打込みとドラムとによる激しいイントロが印象的な一曲。
過去に因縁のあった相手へのリベンジが、
怪しく艶やかに綴られています。
スガさん自身、当時何らかの"怒り"の感情を持ってこの曲を書いたそうで、
「本当は5番まで歌詞があったのだが2番にまで凝縮した」とのこと。
自虐と精神の暴力性が絶妙な言葉選びで歌詞へと結実しています。
ということげ、核心をついてくる歌詞ですね。
いいなりにする側としては、精一杯、虚勢を張っていたのかもしれないですね。
そして、いいなりになる「僕」には気づかれていたと。
これは屈辱ですね~、当たってるだけに。
とは、強がりな私の言い訳(笑)

ぼくたちの日々
サビを作るのにひどく煮詰まってコンビニに出掛けた際、
ふと歌詞の一説がホーン・セクションの音と共に浮かんだそうです。

それぞれお互いに抱えてるものはあるかもしれないけど、
そうやって二人で過ごしていけば良い。


Sweet

Sweet

  • アーティスト: スガシカオ
  • 出版社/メーカー: キティ
  • 発売日: 1999/09/08
  • メディア: CD


1.あまい果実 https://youtu.be/RgziEZ-jF2c
2.正義の味方
3.夕立ち
4.ふたりのかげ
5.310
6.夜明けまえ https://youtu.be/xjN7Nfp_Qfc
7.師走
8.グッド・バイ
9.いいなり
10.ぼくたちの日々 https://youtu.be/ZcvbBI89ekw
タグ:スガシカオ
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